日経記事;『ファナック、ロボット生産能力を倍増』に関する考察 - 成長戦略・競争戦略 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ファナック、ロボット生産能力を倍増』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月10日付の日経新聞に、『ファナック、ロボット生産を倍増 年内に月5000台体制』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ファナックは産業用ロボットの生産能力を倍増させる。現在は月2500台を生産しているが、山梨県忍野村の本社地区に工場を増設して2011年中に月5千台に引き上げる。

同社は産業用ロボットで世界2割のシェアを持ち、安川電機と首位を争う。中国など新興国の需要増が見込まれるなかで、競合に先駆けて能力増強に踏み切り、最大手の座を固める。

ロボットの部品を工作機械で加工する工場と、ロボットを組み立てる工場の2つを建設する。投資額は明らかにしていないが、両工場とも年末までに稼働させる。
自社のロボットなどを使うなどして自動化を徹底。24時間休みなく生産できるようにして製造原価を抑え、価格競争力を高めてシェア拡大を狙う。

主に自動車ボディーの溶接や塗装に使う従来型の多関節ロボット4千台に加え、1千台は電子機器の組み立てなど軽作業用のロボットを生産する。
中国では人件費の上昇が企業の話題になっており、電子機器の受託製造サービス(EMS)などへの導入を見込む。

産業用ロボットはファナックの主力事業の一つ。10年3月期の売上高(2534億円)に占める割合は29%で工作機械に組み込む数値制御装置に次ぐ。

ロボット需要は金融危機後に低迷したが、最近は欧米の自動車大手の更新需要が回復、韓国や中国向けも伸びている。
国際ロボット連盟は13年に中国でロボット需要が10年比94.1%増の1万6500台、インドでは2.5倍の1500打になると予測。ブラジルなどほかの新興国でも工場の自動化が進むと見られる。

ファナックと競合するロボット大手の安川電機は生産能力を月2650台と公表している。ABBなど欧州勢は能力を明らかにしていないが、台数は日本勢より少ないもよう。』


世界的な経済状況の好転により自動車などの大手製造業者が生産設備の増強を図っています。その結果、人件の圧縮が可能なロボット導入需要が増えています。

ファナックの稲葉名誉会長によると、現在の生産能力では注文に応じられないので増産を決めたとのことです。
この増産の背景には、供給能力を一気に高め、シェアを高めて他社より早期に需要増分を取り込もうとする戦略があります。
投資余力と競争力を持つ企業が取れる戦略です。言わば王者の戦略です。

中小企業は、ファナックと同じ戦略を取ることは出来ませんが、市場需要を他社より先行して獲得するやり方は参考になります。
ニッチ市場を先行して獲得することが出来た場合、より広範囲な顧客開拓のために廉価版や派生商品などを投入して、収益額を確保しつつ商品群を広げていく方法です。
この方法で、ニッチ市場で圧倒的なシェアを獲得している中小企業が存在します。
市場に先に入り顧客満足度を高めることが出来れば、その市場を席巻できます。


一方、記事によると、ファナックは24時間生産体制でコストを下げて新興国需要も取り込む考えです。

中国は、上昇した人件費による製造コストを下げるため、ロボットを取り入れ24時間稼働する自動化工場を積極的に作ると考えています。

このやり方は、国内企業が今まで取って来た方法です。中国企業は国内企業と同じ道を歩いています。
安い人件費・製造コストを求めて中国進出を行った企業は、今後中国で生産を継続するかどうか近い将来判断する必要が出て来ます。
勿論、中国は大消費地であり、この市場内に工場をもつビジネスメリットがありますので、そのことも考慮する必要があります。

インド、ブラジルのような他の新興国も同じように自動化投資を行ってくる可能性が高いと考えます。
今後海外生産を新規に行う場合、工場建設地をどこにするか、単に人件費の安さだけで決めずに、新興国が積極的に自動化投資を行う予測や他要因も含めて考える必要があります。

また、自動化が進むと敢えて海外生産する必要がない事業分野も出て来ます。

ビジネスの環境が高速かつ急激に変化していますので、今後の状況を見極めて考え・行動することがより重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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