- 竹内 和美
- 株式会社オフィス・ウィズ 代表取締役
- 研修講師
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
高校時代、経済的に厳しい状況になったため、進学先の希望を自宅に近いところに変え、入学してすぐにスーパーでアルバイトをさせていただきながら、卒業しました。
夕方4時から9時まで。毎日、仕事をさせていただけたおかげで、学校の授業料を支払い、家計の支援がちょっとだけできましたが、
なによりの財産になったのは、「接遇」を学び、実践できたことでした。
夕方の4時は、主婦の買い物の時間です。6時過ぎまで、レジの係をさせていただけたので、仕事は正確に、かつ素早く、そして、愛想良くスマートにこなさなければ、クレームになることを学んだのです。
当時は、バーコードの読み取りのレジではありません。一品一品、値段のラベルを見て、電卓の大型版のような数字キーで入力をして精算していくのです。
遅ければ、列をなすお客様の表情と視線が、厳しいものになります。
お釣りを間違えたり、入力を間違えれば、当然、「間違ってます!!」と、尖った声でお叱りを受けます。
しかも、レジでのご精算を済ませた後でのクレームですから、今、チェックしているお客様にもお待ちいただかなければなりません。お二人の表情は、自分は楽しくない!と主張されるので、申し訳ない気持ちも2倍にも3倍にもなってしまいます。そんな気持ち、お詫びの気持ちを表現するのに愛想良くしていたら、もっと大きな声で叱られます。表情は、その場に合わせてふさわしくしなければならないことなど、すべて、本を読んでの勉強ではなく、お客様に鍛えていただいた実践型の学びです。
当時は、キャリア・デザインと言う言葉も知らないころでしたが、自然に、この時の経験を活かせる仕事を選ぼうと、百貨店で接遇の仕事をしようと思ったのですから、この3年の時間は、私をたくましく育ててくれたようです。
百貨店に入社してからは、このフライングスタートとも言える経験と学習の結果が、大いに役に立ち、
同期入社の人たちよりも、一足もふた足も、先輩の仕事を早くいただけるようになっていました。
学生の就職支援の仕事では、必ず言葉にするのが、
入社式は、入学式と違って、みんな同じ位置からの出発ではないんだよ。
それまでの経験によって、役に立つ人、まだ役に立てない人と分けられている。
学生と同じような気持ちでいたらだめだね。
会社で仕事をするということは、自分の目指す自分になること。同じ1年と言う時間でも、自己実現に早く近づきたいのであれば、学校での勉強もしっかりして、なおかつ、仕事をするのに役立てられるような経験を、
今のうちにたくさんしておくこと!と、アドバイスをしています。
あなたが人より早く経験したことの中で、仕事に役立てられることは何ですか?
思い出して、今から未来を創るために、使ってみてくださいね。
このコラムの執筆専門家
- 竹内 和美
- (研修講師)
- 株式会社オフィス・ウィズ 代表取締役
実践型研修で、結果が即・行動に現れます
ビジネススキルに不可欠なコミュニケーション力。ますます重要な「聴く力」「話す力」「論理的に考える力」を高める研修はじめ、企業研修の内製化のコンサルティング、人事政策のアドバイスなど、人事に関する総合的なご支援をしています。
「プロとして生きる! キャリアを磨こう」のコラム
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