日経記事;エーザイ,仏大手と提携ワクチン世界販売 に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;エーザイ,仏大手と提携ワクチン世界販売 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月2日付の日経新聞に、『エーザイ、仏大手と提携 ワクチン世界販売』のタイトルで記事が掲載されました。
本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『エーザイは製薬世界大手の仏サノフィ・アベンティスグループと提携し、ワクチン事業に参入する。エーザイが開発した薬剤の効果を高める技術を活用し、サノフィがインフルエンザ用を製造。2014年にも両社の販路を通じ世界市場で販売する。日本の製薬会社がワクチンを海外で本格展開するのは初めて。新興国中心に拡大する需要を取り込み、国際競争力を高める。

武田薬品工業や第一三共なども国内外の企業と組み、国内でのワクチン生産への参入を表明している。
日本のワクチン事業はこれまで財団法人などが中心で投資余力に乏しく、09年の新型インフルエンザ流行では生産が追いつかずに輸入で対応した。
エーザイの海外展開を機に国内大手の取り組みが加速するとみられ、感染症のパンデミック(大流行)など緊急時の日本への供給力も高まる。

エーザイはサノフィ子会社でワクチン世界2位のサノフィパスツールとの提携で基本合意した。
サノフィがワクチンのもととなる抗原、エーザイが薬効を高める添加剤を供給して新ワクチンを開発。
フランスなどに量産拠点を持つサノフィが生産を担当する。

年内にも欧州で臨床試験(治験)を始め、米国や新興国などに対象地域を広げる見通し。サノフィが欧米やアフリカ、エーザイがアジアの新興国を中心に販売するとみられる。
エーザイはアジアで引き合いの強いワクチンを品ぞろえに加えることで、新興国での販路開拓につなげる。

エーザイの開発した添加剤はインフルエンザ以外のワクチンにも効果を発揮する可能性がある。
サノフィ以外の欧米製薬会社や医薬品研究機関などとも提携し、他の感染症を予防するワクチンの開発を進める。結核や肝炎などが対象になる見通し。

世界のワクチン市場の規模は約200億ドル(約1兆6400億円)。英グラクソスミスクラインが最大手で、サノフィ、米ファイザー、米メルクなどが続く。

◆製薬大手のワクチン関連部門の会社名 売上高 は以下の通り。
●外資大手
・英グラクソスミスクライン 43.26億ポンド(約5800億円)
・仏サノフィパスツール 38.08億ユーロ(約4300億円)
・米ファイザー 36.69億ドル(約3000億円)
・米メルク(主要5製品合計) 35.04億ドル(約2900億円)
・スイス・ノバルティス(診断関連部門を含む) 29.18億ドル(約2400億円)
・米バクスター(血液製剤など含む) 2.96億ドル(約240億円)

●国内大手
・アステラス製薬 252億円
・田辺三菱製薬 243億円
・武田薬品工業 182億円
・第一三共 120~130億円
(注)外資は2010年、国内は10年3月期、国内勢は受託販売が中心

感染症を予防するために新興国での需要が拡大するとみられており、09年にファイザーが米ワイス買収で市場参入したり、スイスのノバルティスが中国メーカー買収を決めたりするなどM&A(合併・買収)や提携戦略が活発化している。

日本のワクチン市場は09年に1000億円程度(富士経済調べ)。
厚生労働省による販売承認のハードルが高いこともあり、海外で普及していても日本では生産、販売していないワクチンも多い。
需要予測が難しくリスクが大きいことから、欧米勢に比べて企業規模の小さい国内大手は事業化に消極的だったが、世界的な感染症への関心の強まりを受けて本格参入の機運が高まっている。。。』


最近、製薬メーカーはワクチン市場へ再参入を表明したり行動を起こしています。これは記事の中にも触れてありました通り、アジアでの需要の高まりなど事業環境が好転してきたことによります。

エーザイは他社より一歩進んで、サノフィと組んでアジアを中心とした世界市場で販売することを決めました。
上記記事の中にある製薬大手のワクチン関連部門の売上を見ますと、国内メーカーの売上は海外より1桁0が少ないものになっています。

世界のワクチン市場の規模は約200億ドル(約1兆6400億円)と比較しますと、国内メーカー4社合計で約800億円であり、5%のシェアしか取れていません。
これは国内メーカーが主に国内市場でしかワクチンを販売していないためです。

エーザイが海外市場開拓に乗り出すことを歓迎します。
多分、他の製薬メーカーも刺激を受け、海外展開を加速する企業が出て来ると考えます。

国内で力ある企業は海外市場開拓を積極的に行う必要があります。
世界市場で海外企業との競争で打ち勝てるように、開発・製造・販売のすべての過程を見直し、強化することになります。
結果として、世界市場で戦う企業はその力を強化することになり、そのような企業が増えると業界が活性化し関連事業も伸びます。

1単独で出来ない部分は、エーザイのように連携を組んだり、M&Aで強化する方法があります。
海外進出の積極的な意志・方針が大事です。
意志さえあれば方法は幾つでも考え、実行できます。

製薬業界が海外に積極的に目を向けて活動開始したことは良いことです。
今後の事業展開に期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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