日経記事;『企業の輸出、ASEANを拠点に FTA活用』に関する考察 - 成長戦略・競争戦略 - 専門家プロファイル

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丹多 弘一
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山本 雅暁
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閲覧数順 2016年12月04日更新

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日経記事;『企業の輸出、ASEANを拠点に FTA活用』に関する考察

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皆様、おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月13日付の日経新聞に、『企業の輸出、ASEANを拠点に FTA活用 アジア向け自動車など2倍 国内空洞化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。

『日本企業の間で、東南アジア諸国連合(ASEAN)の現地法人から、日本が自由貿易協定(FTA)を結んでいない中国や韓国、インドなどに輸出する動きが強まっている。
日本から輸出するよりも、ASEANと中韓印など第三国間のFTAを活用した方が関税面で有利になるためだ。こうした貿易の拡大は日本国内の雇用などに悪影響を及ぼす可能性がある。

これまでも日本企業は労働コストが安いASEANに生産拠点を移し、現地からの輸出を増やしてきた。日本がFTA交渉で韓国などの輸出競合国よりも出遅れたことがこうした動きを加速させている。
環太平洋経済連携協定(TPP)も含めて経済協定の交渉を急がないと、日本の空洞化がさらに深刻な事態になりかねない。

経済産業省の調査では日本企業による2010年4~9月期のASEAN4(マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン)から日本以外への輸出額は前年同期比50%増の261億ドル。特に輸出額の3割を占める自動車などの輸送機械は5年間で2.8倍に膨らんだ。

日本貿易振興機構(ジェトロ)の10年の調査によると、ASEANを起点に域内や中韓印などに輸出する日本企業の4割弱がFTAを「利用している」と回答した。

ASEANではFTAを結ぶ動きが活発で、10年にASEAN域内のほか、インドやオーストラリアとの間でFTAが発効。既に発効済みの中国や韓国とは約9割の品目が非課税になった。

まだ日本と中韓印豪の間ではFTAが発効していない。ASEANとのFTAは08年に発効したが、18年までに関税を段階的に引き下げる取り決めで、中韓などに比べて出遅れが鮮明だ。

日産自動車はタイとインドで生産するマーチでFTAを使って部品を相互に融通している。ホンダは09年にタイからインドへの完成車の輸出を開始。今後も「最もコスト競争力のある地域からの部品調達を増やす」(同社幹部)方針だ。

電機でも、ソニーがマレーシアからインドに液晶テレビを供給。サムスン電子などの韓国勢を抑え、インドでシェア首位を維持している。東芝もインドネシアからASEAN域内やインドへの出荷を増やしている。

FTAを使うには原材料の一定割合を現地で調達する必要があるため、日本を通さない輸出が増えれば、日本国内の輸出や雇用の減少につながる恐れがある。』


企業が事業を行う場合、常に競合先との競争に直面します。
ニッチな市場で独占的に事業を行える中小企業の例もありますが、中堅や大手企業が参入する市場は、概ね競合先がいると考えるのが常識的です。

メーカーの場合ですと、商品・サービス・販売網などで競合先と戦って少しでも自社が有利なポジションをとれるように頑張ります。
問題は、その企業が戦う時に、当該企業が存在する地域・国(土俵と言っても良い)の状況が競合先と大きく異なる場合です。

輸出・輸入税や各種規制があまりに異なる土俵にいる企業は、競合先と同じ競争環境にいません。
当然フェアな事業環境で競争できないわけですから、高い関税や規制で縛られている企業は不利になります。
この事態は企業の努力を超えたものになります。

企業は勝ち残ってなんぼですから、FTAを行っている国・地域に進出して上記記事に書かれていますように台湾・韓国などの競合先企業と同じ土俵で戦う方法を選びます。

企業が事業を行うのに合理的な考えです。

FTAやTPPの目的は、より自由な環境で企業が事業を行い、結果として企業と国・地域が共に栄える、と言うことだと理解しています。
平たく言えば、企業が自由に才覚を発揮して事業出来る環境を作って、企業を呼び寄せ経済活性化につなげることだと思います。

国内ではFTAやTPPの話が出ると、農業関係者や団体がこれらのシステムを国が採用すると、食料自給率が下がり国内農業は衰退すると主張します。
本当にそうなのでしょうか。
事実ベースで農業の実態・実状を検証し、合理的な解決策を考え・実行するときに来ています。

日本は、世界の企業が国内で事業活動を行い国内企業とフェアな環境で戦えるようにする必要があります。
そうなれば、国内企業は必要以上に海外に拠点を移す必要は無くなりますし、海外企業も入ってきますので国内経済は活性化し、雇用や所得の向上につながると考えています。

国内企業が海外企業とフェアな事業環境で戦えるように、早期に実行する時期に来ています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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