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日経記事;iPS細胞 京大,米社の特許取得 紛争を回避 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月2日付の日経新聞に、『iPS細胞 京大、米社の特許取得 紛争を回避 医・薬応用で主導権』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『京都大学は1日、米バイオベンチャーのアイピエリアン(カリフォルニア州)が持つ、「新型万能細胞(iPS細胞)」の作製特許の権利を無償で譲り受けたと発表した。
代わりに同社は京大特許のライセンスを受ける。

特許紛争の回避につながり、国内の研究者らは安心してiPS細胞の応用研究に取り組める。京大は有力特許を手中に収め、新薬開発への応用などで主導権を握りやすくなる。

京大が譲渡を受けたのは、皮膚細胞などに3つの遺伝子を入れてiPS細胞を作る方法などの特許権。
ドイツ製薬大手バイエルの子会社にいた日本人研究者が開発した。
開発は京大の山中伸弥教授とほぼ同時期とみられ、日米欧に出した特許の権利は、その後アイピエリアンに渡った。

山中教授はバイエルに先立ち類似の特許を出願。今回、これを含むiPS細胞関連特許をアイピエリアンにライセンスする。

米特許商標庁は双方の出願を受け、どちらに権利があるか審理に入る方針だった。結論が出るまで2年程度かかり費用も数億円するため、京大とアイピエリアンはこれを回避した。アイピエリアンは創薬研究に資源を集中する。

京大はiPS細胞から様々な細胞を安全に効率よく作る方法などの特許も出願している。目的に応じて組み合わせ、企業などにライセンスする方針だ。。。』


iPS細胞は、いまさら言うまでもなく京大の山中教授が先鞭をつけ、日本が世界をリードしているバイオ分野の一つです。
政府もバイオを新成長戦略分野として位置づけ支援しています。

この最先端分野で京大がアイピエリアンと、イコールパートナーシップで無償で当該特許の譲渡を得られた意義は大きいです。

双方が当該特許の所有権を主張して並行線となった場合、記事にあるように2年程度の期間と数億円規模での費用がかかり、結論が出るまで開発や事業化が滞る可能性があります。

通常、アイピエリアンのようなベンチャーは、特許からのライセンス収入を期待し所有権を手放しません。
今回の場合、iPS細胞を使ったバイオ小さく京大との論争が長引いてもプラスにならないと判断した可能性があります。

無償譲渡と引き換えに京大が持つ特許を使えるバーター条件もアイピエリアンが合意した理由の一つして考えられます。

はっきりしていることは、京大・アイピエリアンともこれでiPS細胞の実用化に向けて一歩踏み出せる状況になったことです。

iPS細胞の作製技術は多様な手法が世界中の研究機関やベンチャーから出願されており、再生医療に必要な特許がどれになるのかは不透明とのことですので、今後も多くの特許論争が起こる可能性があります。

無意味に特許所有を主張するだけでなく、今回のケースのように双方が大人の考えを持って対応することを期待します。

バイオや医療技術は日本メーカーが得意とする事業分野で、ここで他国に遅れをとるわけには行きません。
京大や関連企業は日本が主導権を取りつつ、「Win/Win」の関係で提携先を広げて、実用化のスピードを上げることを期待しますし必要なことと考えます。

iPS細胞事業のすそ野は大きく、ベンチャー・中小を含むバイオ・医療関連企業が世界に輸出、販売できる市場が広がります。

ベンチャー・中小企業では、国内中堅や大手及び海外企業との特許使用許諾や共同開発などの契約交渉・締結などが重要になってきます。
この分野では私も積極的にかかわり当該企業を支援していきたいと考えています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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