今回のコラム・・・2010年の年末年始でニュースになった家関係の詐欺事件もありましたが、その内容をご存知ですか?
「家を契約するときに多めのお金を支払うことで値段を安くする」という手口でお金を集め、気付いたら会社が倒産していたというものでした。実は、こういった手口で計画倒産した会社も過去いくつかあります。そして、まさか私が・・・と思っている人もたくさん詐欺にあっているのを見るととても悲しい気持ちになります。
このコラムを読んでいるあなたにとっても絶対にこういう手口に合わなようにしていただきたいですが、引っかかるときはなかなか気付けないものです。
しかし、見抜くためのポイントはあります。それは「多額のお金を先に支払うと割り引く特典がある」というものです。
本来なら家に対して支払うお金は、出来高制と言って、実際に現場で仕上がった分のみ支払うのが妥当です。例えば、上棟した時で、総額の5~6割ぐらいになることが多いです。工事着工時に3割、上棟時に3割、引き渡し時に4割ぐらいです。
これを一つのポイントとして覚えておいてくださいね。
今年は、世の中がより経済的に混乱すると個人的に見立てています。詐欺的でなくても、会社が倒産することで、お金が戻ってこないという事態も発生するかもしれません。そうならないためにも、お金に対するIQを高めることはとても重要でしょう。
例えば、家造りの場合。
「無料でプランニングを行います」という、うたい文句を見て、あなたならどう思いますか?
「どこでも無料でプランをしてくれるから当たり前なんじゃないの?」
「無料のプランニングをたくさん集めて参考にしてやろう」
「どうして、無料で出来るんだろう?」
など、人によっては様々だと思いますが、おかねのIQを高めていくと「どうして無料で出来るんだろう?」と疑問に思ってきます。そうすると「ああ、なるほど!契約した人の経費に無料で書いたプランの費用を上乗せしているんだ」と気付くことが出来ます。
これはいいか悪いかという話ではなく、ビジネスとしてはそういうモデルで仕事を獲得していると理解することは大切でしょう。
最近は、フリーニアムという、本当に無料で提供する仕組みを構築している他業界もありますが、現在の住宅業界ではまだまだそこまで至っていないのが現実です。
「タダより高いものはない」
というのは、昔から言われていますが、これはある意味、住宅業界では事実です。
お金のIQとしては、これらは一つの側面ですが、「相手が早くお金を欲しがっていて、その理由を説明しない。または、特典をつけてくる」などの場合は、一回その施工会社とは距離を置くことをお薦めします。
誠実な施工会社は、いただくお金の妥当性をきっちりと説明して請求してきます。また設計事務所が入っている場合は、設計事務所に相談されるといいでしょう。
※設計事務所に対しても同じです。この文面をそのまま設計事務所に置き換えて
読んでいただければと思います。
具体的な例で相談したいことがあればいつでもメールくださいね。
このコラムの執筆専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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私たちの考える家作りの大きな目的は「家族の絆や幸せが育まれること」。そこでこれまで家作りに成功した人たちの「家作りの知恵」をベースに家族が共通の思いを持ち、向き合える住まいをご提案。家族の思いをカタチにします。
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