日経記事;米IT大5社最高益10-12月期,クラウドで稼ぐに関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;米IT大5社最高益10-12月期,クラウドで稼ぐに関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月29日付の日経新聞に、『米IT大手5社が最高益 10~12月期、クラウドで稼ぐ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
 
記事の主な内容は以下の通りです。

『マイクロソフト(MS)やアップルなど米IT(情報技術)大手8社の2010年10~12月期決算/が出そろった。高機能携帯電話/や多機能携帯端末、インターネットを介して機能を利用するクラウドコンピューティングが普及。8社のうち、IBMなど6社で売上高が過去最高となり、5社で最高益を更新した。一方、2番手や改革途上の大手は苦戦。「パソコン一本足」からの脱却度合いによる二極化が加速している。

環境変化を象徴したのはMSだ。主力の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」以外にも、業務用ソフト「オフィス」やゲーム機「Xbox360」、クラウド分野の事業などを拡充。売上高は前年同期比5%増となって、過去最高を更新した。

一方で純利益は微減益だった。減益は5四半期ぶり。米調査会社IDCによると、昨年のパソコン世界出荷台数は前半こそ前年同期比20%増の勢いだったが、後半に失速。10~12月は2.7%増にとどまった。MSの稼ぎ頭「ウィンドウズ」部門は大幅な減収減益に陥り、全社の純利益が0.4%減った。依然としてウィンドウズ頼みの収益構造を露呈した。

昨年4月に発売した多機能携帯端末「iPad」を、全社の売上高71%増、純利益78%増につなげたのはアップルだ。「タブレット」と呼ばれる携帯端末市場を確立し、米調査会社IDCによると、昨年7~9月のタブレット市場でのアップルのシェアは87%に上る。

半導体大手インテルはネット対応と規模の大きさで快走する。ネット対応端末の増加やクラウドの普及で、データを処理するサーバー/の需要が拡大。超小型演算処理装置(MPU)の販売が伸びた。

携帯電話向け半導体ではクアルコムが好調。売上高は25%増、純利益は39%増でいずれも過去最高だった。四半期ベースで売上高が過去最高になったのは、IBM、グーグルなどを加えて6社。純利益は5社が最高益を更新した。

一方で半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)や、ネット検索の米ヤフーなど、競合相手に規模で劣る大手企業は苦戦を強いられ、二極化が一段と加速している。。。』


上記記事は、米国内のIT企業がおさえているプラットフォームの変化が当該企業の業績に大きな影響を与えていることを明確に示しています。
市場の大きさに関係なく、当該市場でプラットフォームをおさえ自社事業に有利な場・土俵を作っていくことの重要性と、変化に素早く対応することが大事であることを物語っています。


米国IT企業の強みは、ITプラットフォームを事実上の世界標準としておさえ、その立場を活用して事業していることです。

・MSは、パソコンに搭載するOSをWindowsでプラットフォーム化しました。
・インテルは、MSと組んでWindows対応のCPUを供給しパソコンに使用されるコア部品供給者の立場を確保しました。
・IBMは、パソコンの将来性に見切りをつけレノボに当該事業に売却し、ソフトウエアサービス供給に経営資源を集中し、売上・利益を伸ばしています。
・グーグルは検索エンジンで世界標準の立場を確保し、広告収入で稼いでいます。
・アップルは、昨年iPad, iPhoneなどの高級携帯端末を出してこの分野の市場を開拓し、当該端末機器を自社事業のプラットフォーム化に成功しました。

昨年来、クラウド化の動きが一気に加速し、高速で普及が進んでいます。
これは、ブロードバンド環境が先進国や新興国で普及し始めていることに加え、最終顧客がIT投資や維持運営に大きなコスト負担することなしに、IT機器・システムを使えるメリットを見出していることによります。


クラウド化は、上記既存のプラットフォームに大きな影響を与えつつあります。


・MSは、人気OSのWindows7やOffice2010のパッケージ品の販売が落ちてきました。WindowsやOfficeがプラットフォームであることに変化はありませんが、顧客はインターネットから無償もしくは廉価でダウンロード出来るソフトか、クラウド上に存在するソフトを使用する方法を選択し始めています。

MSのコア事業の将来は、クラウドをどう活用してOSやアプリソフトを供給していくかにかかっていると考えます。

・インテルは、クラウドを支えるデータセンターに使用されるサーバー用にMPUをほぼ独占的に供給し、パソコンと共にサーバーでも演算措置のコアデバイスの供給者としての立場を強化しつつあります。

・グーグルは、検索エンジンの覇者としての立場を更に強化しつつあります。
アップルのiPad, iPhoneに対抗するため、LinuxベースのアンドロイドOSを携帯端末機器やパソコンメーカーに無償で供給し、自社の広告プラットフォームの拡大を図ろうとしています。
グーグルとアップルの戦いは今後しばらく続きそうです。

・アップルはクラウド環境下に廉価な端末としてiPad, iPhoneを供給し続け、当該端末のプラットフォーム強化を急いでいます。グーグルとの戦いは激化すると見ています。

・IBMはソフトウエアサービスプロバイダーとしてその存在感を高めていくことになると見ています。

国内のITベンダーは、残念ながら上記プラットフォーム構築の役割を担えません。
その代わりに、ITベンダーや関連企業はどのプラットフォームに乗ってどのような事業展開をおこなえば、顧客満足度を最大化して、自社の売上・利益を高められるか考え・実行することが重要です。

技術革新や変化が高速で起こっていますので、本流となる動きをつかんで動くようにすることで対応する必要があると考えます。
特に中小ITベンダーは事業展開方法に工夫が必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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