日本の食品安全」の品質について考えてみよう!(下) - ISO22000・食品安全マネジメント - 専門家プロファイル

前谷 加奈
ロジ共働促進株式会社 代表取締役
千葉県
ISOコンサルタント

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対象:ISO・規格認証

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閲覧数順 2016年12月08日更新

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日本の食品安全」の品質について考えてみよう!(下)

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食品安全 他FSMS審査

さて、今回は一次産業と呼ばれる「農業・水産業・畜産業」や、食品の各工程を結ぶ「輸送・保管」について、触れたいと思います。 

 

まず、一次産業についてですが、農業分野については現在「グローバルGAP」を世界的には採用し、日本においてはグローバルGAPをベースに多種のGAP認証団体が存在します。その為今春、農林水産省において「GAPに関するガイドライン」が通達されましたが、1団体に集約はされていません。しかし、先日のGLOBALGAPのカンファレンスには、国内で一番存在感のある「J-GAP」が出席をしています。この団体の審査スキームはISO22000:2005に非常に類似しており、青果と穀物類と大きく2種類の農場に対する認証を行なっています。

 

そして、農業分野では今までも農水省認定スキームの存在する「有機JAS」で品質を保つ取り組みがされています。(加工食品においても有機JASは存在します)

 

では、水産・畜産はどうでしょうか?

水産・畜産に関しては、定性的若しくは定量的に品質を維持するシクミとしては、HACCPやISO22000が主体になっています。(見えていない努力も、もちろん存在します。)しかし、水産・畜産に関し品質維持の為にどれだけのコストをかけられるのかが論点になる為、組織の意識、原料やそのまま販売する対象物が高価格のものに関し、この様な取り組みがなされています。個人的には、まだまだ発展途上の気がしています。

 

そして、食品における「調達物流」や「販売物流」に関与する、保管・輸送・流通に関してはどの様な取り組みがされているのでしょうか?  日本国内、様々な食品物流をメインとする企業が存在します。実際、コストをかけられる企業は自社サイト等に「保管の物流センターから配送車とは同じ温度管理をしている」「戻ってきたクレートは、常に毎回洗浄・殺菌まで行なった後に使用」等と、明確に温度幅ではなく、規定温度まで開示されている企業も存在します。逆に「今までも食品を扱ってきたので、品質には自信があります」と開示されている企業も存在します。

 

この状況を顧客視点で比較をすると、どちらに依頼したいかは一目了然です。特に、外食向け食材を各店舗へ配送するといった業務を行なっている企業は、フードチェーンを意識しての非常に詳細な情報を開示しています。定性的ではありますが、ブラックボックス化していない為、消費者視点としても判別が可能です。


違う視点で考えてみましょう。日本の倉庫業には「食糧庁指定倉庫」といった認可を受けている倉庫が全国に存在します。これは、昨年事業仕分け等でも取り上げられた「備蓄米」の考え方から来ています。その為、食糧庁指定倉庫の認可を受けている企業にとっては、この部分で「低温・そ族(ネズミ)対策を取っている」といった品質面は認められると思います。

 

しかし、現在の食品流通は食糧庁が存在時以上にはるかに高度化しており、上記の目安だけでは対応が出来ない面も多々発生します。では、どうすればいいのでしょうか?

 

ある食品物流会社では、「物流に関してもGMP(適性製造規範)同様に扱うべきだと宣言し、取り組まれている例も国内で増加傾向にあります。まさしくフードSCMの考え方です。GMPと同様に考えると仮定すれば、前回触れたISO22000:2005の技術仕様書であるISO/TS22002-1内の項目を流用することが出来ます。  例えば、「FEFO(first expired first outの略:賞味期限日付順先出し)及びFIFO(first in first out:先入れ先出し)といった、在庫管理システムは観察しなければならない。」といった点や、「分別区域又は不適合として識別された材料を隔離する他の方法が提供されなければならない」「ガソリン、又はディーゼルで動くフォークリフト トラックは、食品材料、又は製品保管区域で使用してはならない」等といった部分を十分に流用し、シクミ作り改善を重ね、品質維持の一部とする事は可能です。

 

現在、日本国内に限らず世界中で市場のニーズは常に変化しています。今春早々に、ISO17021(第三者審査における審査の力量を規定する規格)が発行されます。この機会にISO/TS22003(審査機関に関する規格)の見直しと共に、ISO/TS22002-x(おそらく22002-2だと思いますが)といったGMP以外のフードチェーンの部分に関する技術仕様書を作成するのではと言われています。国内でも期限表示の見直しや、JAS法に関し、既に1月より見直しが始まりました。

 


この市場ニーズ=消費者の顧客満足を重視しなければ、いくら「衣・食・住」の中でも、食品は一番大切且つ日々動く市場ではありますが、今一度「品質」という視点で事業者様は考えられると、自社の発展と共に経済の活性化にも繋がると思われます。

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