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日経記事;リチウムイオン電池,日立/宇部興が提携 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月15日付の日経新聞に、『リチウムイオン電池、日立・宇部興が提携 素材でも合従連衡』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『電気自動車(EV)向けなどで需要の急拡大が見込まれるリチウムイオン電池を巡り、素材業界でも合従連衡の動きが広がり始めた。宇部興産と、日立製作所の完全子会社の日立マクセルは14日、リチウムイオン電池材料の開発製造と販売を手掛ける共同出資会社を2月に設立すると発表した。提携により開発スピードを上げ、激しい競争での勝ち残りを目指す。

新会社の名称は「宇部マクセル」で、資本金は1億5千万円。宇部興産が51%、日立マクセルが49%を出資する。正極と負極を絶縁し、リチウムイオン電池が異常発熱しても安全性を保つ部材であるセパレーターを手掛ける。現在10%程度のシェアを持つ宇部興産のセパレーターを、日立マクセル独自の塗布技術を活用して加工。より安全性を高めた新素材を開発する。

新会社は2013年ごろから量産を始め、車載用電池向けを中心に15~20年までに100億円程度の売り上げを目指す。宇部興産は新会社と、本体に残す従来型のセパレーター事業を合わせ15年に世界シェアを2割に高める計画だ。

リチウムイオン電池は現在、主にノートパソコンや携帯電話で使われている。EVやハイブリッド車などの車載用やスマートグリッド(次世代送電網)向けで需要が急拡大するとみられている。

成長市場を巡り、電池の完成品ではパナソニックが三洋電機を完全子会社化し電池事業を強化するほか、サムスンSDIが自動車部品の独大手ボッシュと車載用電池で合弁会社を設立。日立製作所が米部品大手ジョンソン・コントロールズと組むなど合従連衡が進んでいる。

電池材料でも、セパレーター2位の東燃ゼネラル石油子会社の東燃機能膜が、東レと昨年1月に共同出資会社を設立し韓国に新工場を建設。基幹材料の負極材で世界シェア首位の日立化成工業は、独化学大手のSGLグループと包括提携した。

リチウムイオン電池の主要材料では日本企業が8割のシェアを握るが、LG化学など韓国勢が独自技術で攻勢をかけ始めた。EV市場の拡大をにらんで国内外で新規参入も相次いでおり、投資負担を分担する戦略も必要になっている。』


電池は、言うまでもなくEVや次世代省エネルギー住宅のコアコンポーネントになるものです。
電池の事業を国内企業が制するかどうかは、今後の自動車や電機などの関連産業に大きな影響を与えますし、関連企業の生き残りを左右するものになります。

EVは、昨年当初の予測に比べてより速いスピードでHV(ハイブリッド自動車)と共に普及する動きになっています。
過去の例を見ても、いったん技術革新が始まると多くの関連企業が世界レベルで一斉に動き始め、変化スピードは加速度的に速くなります。

電池技術はまさにその渦中に入りつつあります。
今回の日立・宇部興産の連携は、リチウムイオン電池の素材の開発・製造・販売を目指すもので、より高速な事業展開と投資リスクの低減を目的にしているようです。
具体的には、リチウムイオン電池が異常発熱しても安全性を保つ部材であるセパレーターを連携により、現世界シェアである10%を2割増加するのが計画と記事に書かれています。

日立マクセルの塗布技術を取り入れて、より競争力のあるセパレーターを開発・商品化する計画です。

現在EV関連業界では様々な連携体が生まれています。
何れも異業種他社がお互いの強みを持ち寄って、成長市場での差異化の強化、開発スピードのアップ、投資リスクの低減を図ることを目的にして連携を組んでいます。

連携の組み方としては適切と考えます。

今回の連携は宇部興産のセパレーターの商品力強化で事業拡大を図ることが目的です。

これらの大手企業の動きは中小企業にとって大いに参考になります。
共通目的を持った異業種他社同士で連携し、競争力を迅速に強化し、同時に、開発リスクを下げる効果を狙います。

よろしくお願いいたします。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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