従来、「会社」と言えば 株式会社 と ''有限会社'' がポピュラーな存在でした。
昨年平成18年に会社法ができ、有限会社はなくなり、かわって 合同会社 [LLC] という新しいハコが登場しました。
株式会社では、原則たくさんお金を出資し、たくさん株を持つ人が経営に強い影響力を及ぼすことができます。 言ってみればお 「金」 を重視した
タテ型
の組織です。
一方合同会社は、アイデアやノウハウを持った出資者が集まり、みんなで定款という会社のルールを作り、これをもとに出資者自らが事業を運営していく、つまり 「人」「パートナーシップ」 を重視した
ヨコ型
の組織と言え、これが合同会社の株式会社と大きく異なる点であり、また大きな特色でもあります。
株式会社だと、いくらいいアイデアを持っていても上のようにお「金」と「タテ」のパワーによりそのアイデアを事業化するのは大変なことです。
ところが合同会社の場合、ベクトルの合った人たちが集まり、それぞれの強み弱みを補完しあい、独自のルールでスピーディーに事業を展開することができます。
また必ずしも株式会社のように出資額に比例した権利・利益を与える必要はなく、役割や貢献度に応じ話合いで決めた一定のルールに従い自由に利益を分配することができます。
小回りがきき、出資者のアイデア・ノウハウを効率的に収益へ結び付けることができる合同会社の特色を活かし、まずはいくつかのビジネスモデルを事業化し、会社が成長し大きくなって今度はまとまった資金調達が必要になってきたところで株式会社に組織変更し事業を拡大していく … あるいは事業目的が達成した時点で財産を分配し出資額を引上げ解散する … (続く)