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日経記事;町工場の技術,世界へ 痛くない針:量産メドに関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月29日付の日経新聞に、『町工場の技術、世界へ 「痛くない針」量産メド テルモ、糖尿病急増の中国に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『社員10人に満たない都内の町工場が金属加工技術で世界市場の開拓を担う。テルモは岡野工業(東京・墨田)と共同開発した「痛くない注射針」の本格輸出を2011年度にも始める。1日に何度もインスリン注射をする糖尿病患者の苦痛を和らげる製品で、岡野工業の技術なしには作れない。糖尿病が急増する新興国や欧米で販売を拡大する。

テルモの注射針「ナノパス33」は先端ほど細く、最も細い部分が直径0.2ミリメートルしかない。通常の針は筒状の金属を引き延ばして作るの対し、扇形の薄い板を丸めて成形する。

岡野工業がリチウムイオン電池の部品加工などで培ったプレス技術を生かし、商品化にこぎつけた。

主要工程は岡野工場で手がけるしかなく、大量生産が難しかった。ここへきて製造の自動化技術のノウハウが蓄積。05年の発売当初の10倍以上にあたる年1億本を上回る生産が可能になった。さらに増産できると判断し、本格的に輸出する。

糖尿病患者が急増している中国向けから始める方針で、同政府に販売承認を申請した。テルモは15年度の売上を現在の5倍の100億円規模にすることを目指す。』


岡野工業は深絞り加工の職人からスタートして、リチュウムイオン電池のケース加工でその技術レベルを向上させた結果、現在の世界レベルの技術力を持つ、東京都墨田区の従業員数6人という小さな町工場として有名になりました。その高い技術カが日本はもちろん、世界の大企業やNASAなどに注目され、当該製品が採用されています。

また、岡野雅行社長は、金属深絞り加工の世界的職人として知られています。独自の経営哲学をお持ちで、講演を多くこなし、著書も数多く出版されています。

テルモは、体温計などの医療機器の製造・販売を行っている有名な世界企業の一つです。


今回の記事は、有力な差異化技術を持つ中小企業は、日本を拠点に輸出できる力があることを証明しています。
岡野工業は、技術力を持つ中小企業がお手本の一つとする会社だと考えます。

テルモが最終製品の製造・販売を手掛けますが、主要工程は岡野工業内で行うしかなく、ここは言わばブラックボックスです。
このブラックボックスを岡野工業内でしか出来ないものにしたことが重要です。
差異化技術を自社内に閉じ込めて門外不出にするやり方です。

中小企業が模倣すべき技術経営の方法の一つと考えます。

もう一つ重要なことは、参入する市場に対する考え方です。
例えば今回の糖尿病患者です。

先進国は勿論、中国やブラジルのような新興国では、食事内容が量的にも質的にも変わることによって、一般的に贅沢病の一つである糖尿病患者が増えます。
当面この「痛くない針」市場は大幅に拡大すると見ています。

医療、バイオ、電池、環境分野などの新興市場が狙い目の分野になります。
岡野工業のように、他社であるテルモと対等な関係で連携し、日本を拠点に事業展開できる様にすることです。

年末に、今後の国内の中小企業の将来を考える上で、明るい展望を持てるグッドニュースをお伝えできることは嬉しいですね。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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