日経記事『東芝,サムスンと提携先端LSIの生産委託』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事『東芝,サムスンと提携先端LSIの生産委託』に関する考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月19日に“『日経記事;『エコカー電池 東芝、社内の技術結集 韓国勢は集中投資で加速』に関する考察”のタイトルでブログ・コラム記事を書きました。

12月24日の日経新聞に、『東芝、サムスンと提携 先端LSIの生産委託』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、19日に引き続き24日の記事を題材に集中と選択について考えを述べます。


記事の主な内容は以下の通りです。

『東芝は韓国サムスン電子と半導体のシステムLSI(大規模集積回路)分野で提携する。巨額な設備投資が必要な先端品について東芝は2011年度から設計だけを手がけ、生産はサムスンに委託する。東芝は不採算のシステムLSI事業では投資競争から手を引き、得意のメモリー事業に経営資源を集中する。世界の半導体市場で競ってきた2、3位メーカーの提携は、新たな業界再編の呼び水になりそうだ。

システムLSIは携帯電話やテレビなどの家電製品や自動車部品などに幅広く使われている。東芝は今後受注する最先端のシステムLSIについて、幅広い顧客が求める機能を満たすような半導体回路図を設計し、サムスンに生産を委託する。
既存顧客に供給しているLSIは自社工場で生産を続ける。

システムLSIの製造装置は年々高額になり、新工場を建設するのに3000億円規模の投資が必要になっている。
東芝はサムスンとの提携を機に、システムLSIでは今後自前の生産能力増強はしない。

現在システムLSIを生産している大分工場は世界的に需要が拡大している画像センサーの専用工場とする。
また、同様にシステムLSIを生産している長崎工場はソニーに売却し、収益改善につなげる。

サムスンは、微細化の技術や消費電力を抑えるノウハウなどが豊富で、高性能も半導体を安く大量に生産できる点を評価した。サムスンは他の半導体メーカーからの受託生産を成長企業と位置付け、強化している。

東芝は画像などの保存に使う半導体メモリーに集中投資する。NAND型フラッシュメモリーの世界シェアは約35%で、サムスンの39%についで2位。。。』


以前にも書きました通り、国内の大手家電メーカーは大規模な集中と選択を開始しています。
今回の東芝の事例は、集中と選択、撤退を行いつつ、提携・連携により顧客に迷惑をかけないように対応していくやり方の典型的なものです。

私も同様に、以前集中と選択;事業撤退を行いながら、顧客や特約店・代理店に迷惑をかけないように他社と提携・連携して代替商品を供給してもらう方法を取りました。

東芝は、かっての総合家電メーカーから大きく脱皮しつつあります。
インテル、サムスンなどの巨大半導体メーカーに対して、強みを最大限発揮できる分野に集中投資して、それ以外の分野では提携・連携でまかないながら行う、一種の半導体メーカー専業メーカーに変貌しようといます。

東芝は世界3位のメーカーです。そのような大企業でさえ、集中と選択をしなければ、世界企業との競争に打ち勝てなくなってきていることを示しています。

他の家電メーカーも自社の得意分野に集中して、競争力を高める方向に向かうと考えます。専門分野に特化しないと、どの国内企業も生き残れないからです。

これらの家電メーカーの動きは、2011年以降の業績に好影響を与えることが期待されます。
結果として日本経済活性化にも貢献すると考えます。

中小企業も上記東芝の動きは大いに参考に出来ます。
自社の得意な技術・ノウハウに磨きをかけて、中堅・大企業が手を出さないニッチ市場に参入し圧倒的なシェアを取るやり方です。結果として売上と収益をあげられます。

差異化できる技術・ノウハウがあれば、参入できるニッチ市場はあります。
大学や異業種他社などとの連携で、開発、設計、製造、販売までのプロセスを構築し事業化していきます。

知恵と創意工夫、迅速な決断・行動力で中小企業の強みを出して行きましょう。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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