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日経記事;『エコカー電池 東芝、社内の技術結集 』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月16日付の日経新聞に、『エコカー電池 東芝、社内の技術結集 韓国勢は集中投資で加速』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『「韓国など世界の電池メーカーに比べてもコストを下げられる。結果を見てほしい」。9月29日、東芝の佐々木則夫社長は新潟県柏崎市のリチウムイオン電池工場の竣工式で言い切った。250億円を投じた最新工場で東芝はエコカー電池事業に参入を果たす。

携帯電話やパソコン向けのリチウムイオン電池を手掛けていた東芝は2004年、採算悪化から撤退した。だが技術の命脈は尽きなかった。同事業に携わった技術者が研究費の1割を自由に使える「アンダーザテーブル制度」を活用し材料の研究を続けた。

その成果が佐々木社長が「画期的」と評する新型のエコカー電池を生み出した。熱安定性に優れるチタン酸リチウムを負極材料に採用したことで安全性が高まり、6000回以上繰り返し充電して使える。

生産コスト低減の余地も大きい。新型電池は容量の9割までの充電が5分間で済む。充放電テストを含む最終検査工程は十数時間かかっていたが、3分の1程度に短縮できるという。半導体の生産技術者の協力で工場の設計や工程を効率化。新型電池には総合力が結実した。ホンダが電動バイクに採用し、三菱自動車とも共同開発を始めた。

インフォメーションテクノロジー総合研究所(東京・港)によると、10年見込みのリチウムイオン電池の世界シェアは韓国のサムスンSDIが20.1%と三洋電機の19.9%を上回る。日本勢全体で国別トップを維持するものの、2年前に28ポイントあった韓国勢との差は6ポイントに縮まる。現在は民生用が主体だが、韓国勢はエコカー電池の本格離陸に合わせ日本超えを狙う。

半導体や液晶パネルと同様に、思い切った集中投資でスピードを追う韓国勢。LG化学は韓国内で6月に新ラインを稼働。13年までに約1兆ウォン(約730億円)をつぎ込む。独ボッシュと合弁事業を進めるサムスンSDIも13年までに共同で400億円強を投じる。

日本の電機大手は。かつて電池事業の縮小・撤退で活躍の場を失った技術者が海を渡り、韓国メーカーに技術を伝授した例は少なくないとされる。経営資源の分散を食い止め、結集させる総合力に電機大手は活路を見いだす。

「我々の電池を使って、すごいものができそうだ」。パナソニックの社内分社、エナジー社の野口直人社長は昨年春、米テスラ・モーターズに呼ばれて電気自動車を試乗した後、パナソニックの大坪文雄社長に急いでメールを送った。

数千本の小型電池を束ねて制御する独自技術を持つテスラ。それをパナソニックが支える。来春には三洋電機を完全子会社化し技術融合を加速させる。

日立製作所はグループに多くの材料メーカーを抱え、電池開発に必要な技術のほとんどを内部調達できる。今年4月には社内カンパニーの電池システム社を創設。角田義人社長が米部品大手ジョンソン・コントロールズとの提携交渉を数カ月という日立らしからぬ速攻でまとめた。。。』


上記記事は国内メーカーと韓国メーカー間のエコカー電池に関する競争について書いています。

エコカー電池は、車だけでなく家庭や企業などでの蓄電装置の鍵となる重要な技術であり製品です。
また、次世代送電網(スマートグリッド)の蓄電装置としての用途があり、今後需要が大きく広がります。

従って、東芝やパナソニックなどの電機大手がこぞって拡大を急ぐ社会インフラ事業の競争力を左右する可能性もあります。

この分野は間違いなく今後の大きな成長領域になります。

この記事によりますと東芝は今後エコカー電池に大きな投資を行い、新規事業の柱の一つにする考えのようです。
かって日本の大手家電メーカーは、総合的な製品群を持って総合家電と呼ばれていました。
現在、韓国や台湾メーカーに追い上げられてきており、得意分野に経営資源を集中して差異化を図ろうとしています。

大手家電メーカーは集中と選択を行いつつあり、総合家電から自社の得意な分野への特化を図りつつあります。
この考え方は正しいと思います。

得意技術があるならば、エコカー電池は間違いなく次世代を切り開く分野であり、集中して差異化を追求する領域です。
東芝やパナソニックなどの電池事業の展開はこの路線に沿っているものです。

この事業展開のやり方は、中小企業にとって大いに参考になります。
たとえ市場規模が小さくても、今後成長が見込まれる市場で差異化できる技術を持っていれば、その市場に積極的に参入することにより、当該分野で独占できます。
同時に、市場は国内だけでなく、海外を常に意識する必要があります。

海外市場で売るためには、技術・製品の開発だけでなく、安全規格や規制のクリヤー、或いは、販路開拓などを計画・実行する必要があります。

自社だけの能力では解決できない場合、他社との連携や専門家支援依頼などにより対応します。

よろしくお願いいたします。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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