ベーキングパウダーを使わないお菓子作り 第2弾 - 野菜・オーガニック料理 - 専門家プロファイル

塚本 有紀
フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
大阪府
料理講師

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対象:料理・クッキング

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ベーキングパウダーを使わないお菓子作り 第2弾

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「膨らし粉にアルミ 幼児ご用心」

2010年10月23日付けの朝日新聞の社会面の記事をご覧になりましたか?

記事によると、ホットケーキやパウンドケーキを週に1個食べるだけで、幼児ではアルミニウムの取りすぎになってしまう場合があるのだそうです。原因はアルミニウムを含むベーキングパウダー。アルミの人間への影響はまだ分かってはいませんが、動物実験では生殖器や発達中の神経に影響が現れるとあり、WHOは2006年に1週間の暫定耐容摂取量を引き下げたのだそうです。

1週間に1個のホットケーキなんて、とくだん多い量ではありません。驚いてしまいました。私は「できることなら、ベーキングパウダーは使わないでお菓子を作っていこう」を信条にしていますが、でもそんなに影響力のあるものなのだとまでは思っていませんでした。仕事柄お菓子は自分で作りますので毎日買ってまでは食べませんが、でももしこれを作らず買って食べていたと仮定したら、私は1週間にその量の10倍くらいは食べているでしょう。幼児ではないとはいえ、そんな風に想像すると少し怖くなりました。

もちろん安全な食品に気を遣っておいでの方ならば自然食品店で手に入る、「アルミフリー」のベーキングパウダーをお使いになるでしょう。しかしそれとて、薬品の固まりですから、やはり私はできる限り使いたくありません。

そこで今日は少し踏み込んで、どうやってベーキングパウダーなしでお菓子を作るか、少しご説明しましょう。

たとえばカトル・カールQuatre-quartsと呼ばれるバターケーキを例にとりましょう。カトル・カールとは、フランス語で「4分の4」という意味。小麦粉、バター、砂糖、卵の配合をすべて1/4ずつ、つまり同量の配合にします。これはたくさんのお菓子の基本の配合にもなります。

すべてを100gの材料から始めるとしましょう。まず卵を卵黄と卵白に分割します。おおまかに言うと卵黄2個40g、卵白2個70gでトータル110gになります。ベーキングパウダーを使わない分膨らみが悪くなるので、このまま110gを全卵100gの変わりとみなします。

バター 100g

砂糖 100g →バターすり混ぜ用50g+卵白用50gに振り分け

卵 100g →卵黄2個40g+卵白2個70gに分割

小麦粉 100g

計量を終えたら、普通の手順通りバターケーキを作り始めます。

1.      バターを柔らかくして砂糖(50g)をすり混ぜ、白っぽくなるまですり混ぜる。

2.      ここに卵黄を加えてさらに空気をしっかりと含ませる。

3.      ふるった小麦粉を加える。

4.      残りの砂糖50gを使って卵白を泡立て、さっくりと生地に加える。もし小麦粉が入りにくい感覚があれば、小麦粉半分、メレンゲ半分を交互に入れていく。

5.      型に流し入れ、焼く。

ここから試作をスタートして、あとは自分の思う食感や味になるよう微調整を繰り返していきます。メレンゲの力の調整は、振り分ける砂糖の分量で調節をします。他の素材、たとえばココアやナッツや果物のピュレや果汁などなど、何でも問題なく入れることができます。

ご興味おありの方はぜひ一度挑戦してみてください。


できることならBPは使わないでおこうと思って10年やってきたら、結局今のところ一度も使わないですんでいます。しかし人が使うのまでヒステリックに止めようとは思っていませんでした。もちろん授業でも使いませんが、お菓子の性質により繊細な対応が求められる場合や、季節や技量によってブレがでやすいときは、生徒さんに「BPを使ってもよい方は、普通は小麦粉の2%くらいですから、○○グラムくらい使ってみるのも手です」というような説明もします。

しかしこれからは少し、とくに小さいお子さんをお持ちの方にたいしては、もっと踏み込んだアプローチを考えたほうがよいのかもしれません。

*第1弾の「ベーキングパウダーを使わないお菓子作り」は2010年9月26日のコラムに掲載しています。よろしければご覧ください。

第3弾コラムもどうぞご覧ください。

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