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中石 輝
株式会社リード 代表取締役
神奈川県
不動産業

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対象:不動産売買

楯岡 悟朗
楯岡 悟朗
(不動産コンサルタント)
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(不動産コンサルタント)

閲覧数順 2016年12月08日更新

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不動産賃貸仲介システムにみる不動産売買仲介の問題改善

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不動産業界の進む方向性

不動産の売買と賃貸の最大の違いは、当たり前のことですが

 

売買の場合は所有者が変わるが、賃貸の場合は所有者が変わらない

 

というところにあると思います。

 

居住用不動産の売買の場合、一回売り買いをしたらそれでおしまい、

一回こっきりのお付き合い、ということの方が多いのが現実ですが、

賃貸管理業の場合、アパート・マンション等の収益不動産が存続し、オーナー様から依頼をいただいている限り、その取引関係は継続します。

 

また、収益不動産のオーナーともなると、それなりの資産家であったり、法人であったりするケースが多く、一般の居住用物件の売主様と比べ、不動産業者との間の「知識や情報量の差」が非常に小さくなります。

 

他人のフンドシで相撲を取ることには変わりありませんが、賃貸管理業務を行なう会社にはプロパティマネジメント等を取り入れたオーナー側の利益最大化を目的とした業務の推進が求められます。

 

上記のような状況もあり、不動産賃貸業界では売買業界より数段、各社の業務の住み分け(専門化)が進んでいます。

・賃貸管理をする会社は管理業に専念

・賃借人の客付けをする業者は客付け専門で集客に力を入れる

といった感じです。

一般的に街中でよく目にする賃貸業者さんの場合、圧倒的に上記の客付け専門の業者さんが多いと思います。



そして、ここからが私が一番疑問に思っていることなのですが、賃貸と売買の場合では、仲介業務に対しての報酬(=手数料)に関しての規定も大きく異なります。

 

双方の手数料に関する規定は同一の国土交通省告示により定められていますが、根本的に違う部分があります。

 

売買の場合、「依頼者の一方につき…」という条文になっているため、

売主及び買主の双方から依頼を受ければ、双方に対し報酬を請求できます。(いわゆる「両手契約」です。)

 

それに対し賃貸の場合、「依頼者双方から受け取ることのできる報酬額の合計額は、…借賃の一月分の1.05倍(消費税込みの金額)に相当する金額以内とする。」という規定になっています。

この場合、賃借人さんから仲介手数料を1ヶ月分いただいた場合には、オーナー様からは手数料をいただくことが出来ない、ということになります。

(実際の現場では「広告料」、「コンサルティング料」等の名目で、報酬が支払われているケースが多いようですが、しっかりとした根拠がなければ業法違反になる場合もあります。

また、自社の管理物件の客付けばかりをやりたがる(?)、エイ○ルといった大手フランチャイズの賃貸業者の手数料が「手数料半額(0.5ヶ月分)」となっているケースが多いのはこのためです。)

 

取引の単価や、実際に発生する報酬額の多寡では、圧倒的に売買のほうが金額が大きくなるにも係わらず、なぜ売買の場合には売主・買主の双方から上限金額満額で報酬を請求することが認められ、総額の小さい(ケースの多い)賃貸においては「一方から賃料1ヶ月分相当するに報酬をいただいたら、もう一方からは報酬を請求してはダメ」となるのか、不思議で仕方ありません。

 

上記のような報酬規定による縛りが、賃貸業界の住み分け(専門化)を促す一因になっているのかな… とも考えます。

 

売買の場合「依頼者の一方につき…」となっている国土交通省告示の条文を、賃貸と同様に「依頼者の双方から…」と変えるだけで、前回のコラム(http://profile.ne.jp/w/c-49055/)で触れたような不動産売却時における問題点も一気に腐蝕されるでしょう。(ただし、手数料収入は激減する訳ですから、売買仲介者は大変ですが…)

 

民主党の政策インデックスでは、過去にこのあたりの問題に触れていたこともありますが、現在の民主党政権がこの問題の改善に取り組むことはあるのでしょうか…

 

株式会社リード  中石 輝
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