- 宮原 謙治
- 霧島住宅株式会社
- 工務店
対象:住宅設計・構造
『老人につかえて子供に範示す』
子供は親の後姿を見て育つと言われ、言って聞かせたり、説得しても、素直に習性のなかにとり入れることがないものです。しかし、親の真似をして、そのことを生活習慣とすることです。
子供に親を尊敬をさせたり、子供をよい人柄に育てたいのなら、自らがその実践をすることが子供に対しての最大の躾となります。老人同居こそは自分の老後のために、子供教育のできるチャンスであります。
『「老後が、仲良く住んで、幸宿る』
老人は人生体験が豊かでありますから、その体験を活かしての先見が確かです。諸学問は先人達の体験による実証論であるように、家庭のなかにおける活きた学問を、先輩である老人によって知ることができます。
現代は、ハイテク時代と言われるように、高度な知識や豊かな経済が人生にとって萬能であるように思われていますが、そのことは人間の幸福の一部であって全てではありません。
幸・不幸にとって最も大きな関わりは、精神作用なり、精神状態であります。
高齢者は長年月における数々の人生ドラマによる体験によって、世間の仕組が実感として見えて居ります。
子供にとっては、人生の活きた辞典である老人と同居生活できることは大きなメリットであることをご確認なさって下さい。(続く)