- 原田 健二
- 株式会社エムアールプランニング 代表取締役 マーケティングリサーチプランナー
- 東京都
- リサーチャー
対象:リサーチ・市場調査
先日、トイレタリーメーカーK社の調査担当Cさんとお話した時、「調査結果とそのレポーティング」が話題に上りました。
今、Cさんは、「調査結果のビジュアルなレポーティング」を今までにも増して、強く求められている…とのことでした。
当然のことですが、調査結果データは現状の疑問点や不明点に対する直接的な答えに必ずしもなっていません。
したがって、私達リサーチャーには調査結果データを絵にする理解力と表現力が求められています。
折角精度の高い調査を実施し、適確なデータや情報を得ても、調査結果を適切に、分かりやすく、しかも説得力のある
表現で伝えられなければ何の意味のないものになってしまいます。
調査テーマとして、A商品の顧客特性は? A店の利用客特性は?…等々が取り上げられることが多いことでしょう。
調査によって把握された顧客特性は、報告書上、抽象的な表現で記述されることが多々あります。そのため、顧客の顔(特性)が具体的に見えないことがしばしばあります。
例えば、クラスター分析などを用いて人々を分類、セグメントします。
そこでは○○○派、◇◇◇派、△△△派…等、象徴的ネーミングによって顧客のグループ特性を表現します。
しかし実際には、対象顧客Aさんはどのグループに所属する人かを識別できません。
特定顧客へのアプローチ作戦を展開したくても、顧客の特定化ができずアプローチできないというジレンマに陥ることがしばしばです。
このジレンマを解消する調査方法の検討を課せられています。
大変難しい宿題です。
顧客の特性を表す年齢、職業、家族構成、・・・等の基本属性は比較的分かりやすいのですが、
◇◇◇的ライフスタイルを持った人と言われても外見的観察からは分かりません。
そこで、顧客の特定化に直結する判別質問項目を開発・設定することが必要かと考えています。
今後、顧客開発や商品・サービス開発を推進して行く上で、顧客特性のビジュアル化に貢献する判別項目の開発は
極めて重要なイシューになると思われます。
この難題に挑戦しようと思いますが、いかがでしょうか?
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