アトピー性皮膚炎は、ここ何年間も増加傾向にある病気です。
原因は、色々なことが言われますが、今回は東洋医学的な
観点から見たアトピー性皮膚炎を考えていきます。
東洋医学では、生きていく上で生命の源になるような存在として
「気」というものがあると考えています。
実際に、私のような東洋医学を専門にしている人間の中には
気を感じることができる人がたくさんいます。
私の場合は、お体に触れずに、体の気の状態が
「ここは気の流れが良い、ここは気の流れが悪い。」
といったようにわかります。
ただ、残念なことに訓練をしないと、ほとんどの人には
感じることができませんし、機械で測定もできません。
そういった現状であることを知っていただいて、文章をお読みください。
この「気」ですが、良い気と悪い気があります。
悪い気というのは、邪気とも言われ、体の気の流れを悪くするものです。
ですから、邪気がたくさん溜まっている場所ほど、その場所の働きが
落ちてしまうと考えています。
アトピー性皮膚炎について考えたとき、邪気が多く溜まっている場所が
どこかといえば、肺と大腸です。ですから、東洋医学的に言えば
肺と大腸の邪気を抜いて、気を補うことで、アトピー性皮膚炎の
原因が解消されていくと考えています。
また、肺は、鼻やのど、気管支といった、空気の通り道の状態にも
影響を及ぼすと考えています。ですから、アトピー性皮膚炎になって
いる方は、ぜんそくやアレルギー性鼻炎の症状を同時にもっている
場合が多く見受けられます。そして、大腸も弱っているので、お腹を
壊しやすかったり、逆に便秘がひどい方もいます。
ですから、東洋医学的にアトピー性皮膚炎の原因である、肺や大腸の
邪気を抜いていくと、
ぜんそく<アレルギー性鼻炎<アトピー性皮膚炎
といった順番で回復されることが多いようです。
私自身、中学生の頃までアレルギー性鼻炎がひどかったのですが
肺の邪気を取ることを一生懸命に行った結果、3ヶ月くらいで
アレルギー性鼻炎はほとんどなくなりました。
ちなみに、耳鼻科にも6年通いましたが、全く改善なしでした。
結局、肺の邪気という原因を取り除かなければ、鼻炎という
体質は変わりませんでした。
ですから、アトピー性皮膚炎を根本的に治すということであれば
肺や大腸を良くすることが、一番の早道だと思います。
実際に私のところに来られた方も、肺と大腸が改善することで
アトピーが改善されています。
皮膚に出ている症状は、前回ご紹介した湿潤療法で
かなりかゆみなどを軽減できますので、早く肺や大腸を
改善されることをお勧めします。
このコラムの執筆専門家
- 木村 和夫
- (東京都 / 鍼灸師)
- 有限会社 木村爽健 代表
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