- 浅見 浩
- 株式会社グライブ ファイナンシャルプランナー
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:年金・社会保険
「健康寿命」という言葉は2002年に始めてWHOが用いた言葉で、
元気で活動的に暮らすことのできる年数をいいます。
健康寿命は、いわば0歳の健康余命ともいえ、
現在の日本は以下のような状態です。
●2002年のWHOの公表数値は?
・健康寿命…男性71.4歳、女性75.8歳
ちなみに平均寿命は…男性77.9歳、女性84.8歳。
やはり、日本の健康寿命も男女とも世界一となっています。
● 2004年の健康寿命は?
平成18年度の国民生活白書によると、「健康寿命」は
「健康上の問題で日常生活に何か影響があるか?」に対し
「ない」とされる者を「無障害者」として「無障害平均余命」
を使って計算されています。
2004年の65歳時点の無障害平均余命は、男性12.64年、女性15.63年。
つまり65歳の人は、平均して男性は77.64歳まで、
女性は80.63歳まで健康で生きられるといえます。
一方2004年の65歳時点の平均余命は、男性18.21年、
女性23.28年なので、女性のほうが、人生後半、
日常生活に障害のある期間が長いことがわかります。
●平均寿命は伸びているが健康寿命は2002年より短期化
更に時系列でみると、平均寿命は1989年以来男女とも伸びているのに対し、
健康寿命は、2002年から2004年は、男性がマイナス0.40年、
女性がマイナス0.47年と短くなっています。
健康寿命を平均寿命から障害期間を差し引いて求めているので、
健康寿命の短期化は、障害のある期間が長くなっていることが問題といえます。
日本の平均寿命世界一は誰もが知っていますが、
実際には私たち日本人が気になるのは、寿命の長さでなく、
健康で日常の生活を送れるかという点だと思います。
健康寿命も2004年では世界一という水準ですが、よく見ると、
男女差が激しく、女性の障害期間が長いこと、
また2002年からは健康寿命が短くなっており、
男女とも障害のある期間が長くなっていることを見逃してはいけないと思います。
やはり長生きの中でも、日常生活に支障を来たす期間に注力して、
健康や予防意識を高めたり、経済的な準備をしていくことが一層必要になると思います。
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