色粉を使わないカラフルなお菓子作り - 洋菓子・和菓子 - 専門家プロファイル

塚本 有紀
フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
大阪府
料理講師

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対象:料理・クッキング

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色粉を使わないカラフルなお菓子作り

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前回の続きです。10年前にお菓子教室をスタートさせたとき、「できることならベーキングパウダーを使わずにお菓子を作っていこう」と決めました。「なるべく使わない」の気持ちでしたが、結局ここまで一度も使うことなく10年たちました。その流れの中で、「ならば色粉も使わずにおこう」と思いました。食品添加物として認可されたものですが、一部には発がん性が取りざたされるものもあります。それに何より他の素材で何とかなるだろうと考えたからです。たとえばココアや抹茶は、味だけでなく、普通にその素材の色が表現できます。だったら他のものだってやれないはずはありません。

最初はフレジエFraisierです。これは春になると一斉にフランスのお菓子屋さんのウインドゥに並ぶいちごを使ったお菓子です。スポンジの間にバタークリームといちごを挟みます。伝統的には上面にイタリアンメレンゲをのせるか、あるいはマジパンに色粉でピンクやうすい黄緑色をつけたものをのせます。紫芋パウダーでピンクを出したかったのですが、粒子が粗くうまく表現できません。そこで抹茶を使って黄緑色にしてみました。味に影響するほど抹茶を入れなくても、きれいな緑色がでます。難点は、抹茶ゆえ空気に触れると翌日には色が悪くなってしまうことでしょうか。授業では一応色粉も用意して、ピンクを出したい人には自由に使ってもらいました。

マカロンmacaronには、くちなしの実から抽出した黄色を使ってみました。くちなしをフードプロセッサーにかけて粉末にし、キルシュなどアルコールをかけておくときれいな濃い濃い黄色がでてきます。これを生地に少量加えて黄色いマカロン生地に。オーヴンに入れ窓から中を覗いていると、マカロンの表面はぷっくり膨らみ、順調に足もでています。わくわくしながら扉を開けると・・。

「きゃー、マカロンが緑色に!」

ほんとにびっくり、あんなにきれいだった黄色は、黄緑色に変身しているのです。そこで思いがけなく、青リンゴのアントルメの飾りに使うことにしました。さらにびっくりすることに同じ生地にレモン汁を垂らすことで、黄色い生地が黄色いマカロンに焼き上がるのです。不思議!

フランボワーズパウダー(フリーズドライ)を使えば、薄い紫色のマカロンが作れます。もちろんパッと目に飛び込んでくるようなビビッドな色使いのマカロンにはなりませんが、でもまだまだ他の色を探すのは、やりがいのある主題です。

さてエクレアéclairも楽しいものです。中のクリームは果物のピュレを入れてカスタードを作ればいろいろな味が表現できます。そしてフォンダンにつける色はレモン、マンゴー、いちごなどフリーズドライの粉末を使って表現しました。

先日はこれらの粉末を使って、飴bonbonを作りました。粉末を混ぜ込むために引き飴の技法で作ります。前述のパウダーだけでなく、ヒットだったのはジンジャーパウダーを使った生姜飴! そしてもうひとつはミント味です。たまたま心斎橋大丸でやっていた北海道展のハッカ屋さんで買った「ハッカ脳」を使ってみました。ハッカ脳というのは、純粋なミントの針状結晶です。融点は42℃とかで、あめの生地に入れるとちゅるっと溶けて、あたりにぱっとよい香りが広がります(強く入れすぎると、目が痛くなりました)。ほかには抹茶、レモン、いちご、フランボワーズ、マンゴ−、コーヒー、黒飴(黒砂糖使用)などなど、作ろうと思えばまだまだバリエーションは広がります。人工の素材は使わずとも、こんなにいろいろできるとはうれしい限り。作って楽しい、食べておいしい飴作りでした。

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