日経記事;ソニー,富士通に画像センサー生産委託 に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;ソニー,富士通に画像センサー生産委託 に関する考察

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経営戦略 アライアンスの事例と経営手法としての活用と課題

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月1日付の日経新聞に、『ソニー、富士通に画像センサー生産委託 国内で技術囲い込み』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ソニーはデジタルカメラや携帯電話の画像撮影に使うCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーを富士通に生産委託する。CMOSセンサーは市場が急拡大しているが、海外大手との価格競争も激しい。

ソニーは海外のファウンドリー(半導体受託生産会社)に委託すると先端技術流出の懸念があると判断。
CMOSセンサーで直接競合しない国内勢同士の連携により低コストの生産体制づくりを目指す。

ソニーはCMOSセンサー出荷量で世界6位。シリコンウエハーに換算すると月1万6千枚の生産能力を持つ。10年度中にも、シリコンウエハー換算で月数千枚の規模で生産を富士通に委託する。製造コストの低減度合いをみながら委託量の増加も検討する。

富士通は半導体子会社である富士通セミコンダクターの三重工場で受託する。
同工場はシステムLSI(大規模集積回路)の主力拠点。CMOSセンサーと製造工程で共通する部分が多く、ラインをほぼそのまま使えるため、量産効果で生産コストを低減できる。

数百に及ぶ製造工程のうち、ソニーは汎用性の高い8~9割の工程を委託する。残りはソニーの独自技術を生かすため自社内にとどめる。ソニーの技術者が富士通に出向き、製造工程に関する情報を提供して量産を支援。富士通から半完成品を受け取り、最終仕上げを施して製品化する。

ソニーは増産と富士通への生産委託を組み合わせ、台湾や中国、米国などのファウンドリーをコスト削減に活用する他社に対抗する。

これまでも半導体子会社であるソニーセミコンダクタ九州(福岡市)の熊本テクノロジーセンター(熊本県菊陽町)で、07年度から3年で約600億円投じ、CMOSセンサーの生産能力を増強してきた。世界大手に対抗するには単独での能力増強や増産だけでは限界があると判断した。

ソニーは富士通との連携で先端技術を国内に囲い込む戦略だ。。』


今回のソニーと富士通の強者連合となるアライアンス(連携)は、国内製造業にとって参考になると考えます。
具体的には、以下の通りです。

1.ソニーは、CMOSセンサーで直接競合しない富士通と提携する。
富士通にとっては、CMOSセンサーの生産量が増える事により、売上拡大とコスト削減効果があり、両者は明確な“Win/Win”の関係が構築できる。

2.ソニーは競合しない富士通との連携で、技術流出のリスクを避けられる。
今後、韓国、台湾、中国メーカーとの競合はますます激しさを増すので、CMOSセンサーという戦略デバイスで流出リスクを避けられる。

3.ソニーは、今回の連携から生産コスト削減を行うと共に、自社の付加価値を向上させる差異化する施策(独自技術の実装)を明確に持っている。

4.今後、地政学的(国や地域による)リスクが高まる可能性があるので、特定の国や地域、海外企業への依存度は下げる必要があり、国内勢だけで連携を行い、競争力を向上させる方法を見出した。

5.全て単独で行うのではなく、他社との連携で世界企業と競争していく模範例の一つとなる。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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