2010年廃棄物処理法改正の解説(4)建設廃棄物の取扱い - 企業のコンプライアンス - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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2010年廃棄物処理法改正の解説(4)建設廃棄物の取扱い

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法令改正 2010年 廃棄物処理法改正

9月17日に発行したメールマガジンを転載します。

 

※パブリックコメント募集前の政省令案を、メルマガの配信よりも先に知りたい方は、下記のURLをご覧ください。
http://www.env.go.jp/council/03haiki/y0320-13/mat02.pdf

 

第4回目は、建設廃棄物の取扱いに関する改正を総まとめで解説します。

 

 

既に、8月6日号のメルマガで、下請が自ら運搬できる条件を詳しく解説しましたので、今回はそれ以外を重点的に解説します。

その前に、下請が自ら運搬できる条件をサラッとおさらいしておきます。
現在はパブリックコメントがまだ行われていない状態ですので、下記の原案は今後変わる可能性があることにご注意ください。

 

(今のところの、下請が自ら運搬できる条件)
下請が排出事業者として自ら運搬できる廃棄物は、次のすべての条件に該当する場合のみとする

 

1.建築物に係る修繕維持工事(新築、増築、解体を除く)、又は工事完成引渡し後に工事の一環として行われる軽微な修繕工事で、請負代金が500万円以下の工事

 

2.特別管理産業廃棄物以外の廃棄物であること

 

3.1回に運搬する廃棄物の容積が1立方メートル以下であることが明確な廃棄物

 

4.積替えのための保管を行わないもの

 

5.運搬先が元請業者の指定する保管場所又は処理施設で、廃棄物が排出される現場と同一の都道府県内にあること

 

6.下請が自ら運搬する廃棄物の種類、性状及び量、廃棄物が排出された現場及び運搬先、廃棄物の運搬を行う期間を具体的に記載した「別紙」(元請と下請の両方の押印が必要)と、「請負契約の写し」を携行すること
※瑕疵補修工事の場合は、建築物その他の工作物の引渡しがなされた事実を確認できる資料も必要

 

実際に、「請負契約書」のひな型を考えてみましたが、契約書に文章化するのが途中でバカらしくなりました。

 

この条文、実務ではほとんど使えない条件になりそうです。

 

 

以下は、法律改正が既に行われましたので、確定した内容です。

 

(第21条の3第1項)元請業者を排出事業者として定義

※環境省が、過去の平成6年8月31日付衛産82号通知との整合性をどう取るのかに注目する必要があります。

参考 メルマガvol.133 建設廃棄物の排出事業者は誰になる?
http://www.office-onoe.com/mail-magazine/090626.html

 

個人的には、法律の条文で原則を規定した以上、16年前の通知は廃止されてもおかしくないのではと考えています。

 

(第21条の3第2項)下請業者も排出事業者とみなして、保管基準や改善命令の対象として規定

※今回の法改正は、下請に権限を付与したわけではなく、元請と同様の責任を果たすことを求める内容となっています。

 

(第21条の3第3項)下請業者が排出事業者として自ら運搬できる場合を規定

※具体的な条件は解説済みなので説明略

 

(第21条の3第4項)下請業者が他者に建設廃棄物の処理を委託する場合は、下請業者を建設廃棄物の排出事業者とみなす=下請に委託基準の遵守義務

※理解に苦しむ条文ですが、環境省の本音としては、例外中の例外を規定したが、絶対に使わせたくない条文という位置づけのようです。
具体的には、元請が廃棄物の管理を一切放棄し、下請が代わりに契約やマニフェストの交付を代行するようなケースを想定しているようです。

現実的にはほとんどあり得ないケースですね。

 

 

その他、建設廃棄物をその発生場所の外の300平方メートル以上の場所で保管する場合は、あらかじめ都道府県知事に届出ることが必要になりましたが、これは前回のメルマガで詳しく解説しましたので、そちらをご参照ください。