30年後の対価 - 人生設計とキャリア - 専門家プロファイル

新垣 亜希
ハミングライフ キャリアカウンセラー&フラワーエッセンス講師
沖縄県
キャリアカウンセラー

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閲覧数順 2024年04月24日更新

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30年後の対価

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キャリアカウンセリング 対面セッション

今日は私の叔母(正確に言うと、母のいとこ)のことを書きたいと思います。
身内の話ですが、私は「仕事の定義」について考えるとき、
この叔母の半生によく思いを巡らせるのです。

叔母はちょうど沖縄が本土に復帰をした年に米兵と結婚。

結婚式を沖縄で済ませた後、すぐにアメリカに移住しました。
その後、三人の子供に恵まれたのですが、
長女は重いハンディキャップを背負って生まれてきました。

それから叔母の介護の日々が始まりました。

叔母はアメリカに行ったら、運転免許を取って仕事を見つける予定でしたが、
それは無理な話でした。

長女は自分の足で歩くどころか、立つことすら出来なかったからです。

三人の子供のうち、長男と次女は高校卒業後、家から独立。

いつも自分の面倒を見てくれていたと思う長女も、
「いつかは家を出て、自分の働いたお金でヘルパーを雇わなくては」とよく私に話していました。

 

そんな彼女がある日、病院の入院仲間と恋に落ち、あっという間に結婚をしてしまいました。

長女の結婚によって、
叔母は約30年にわたる介護の日々から開放されました。

長女は自分の介護を夫に頼み、
夫が仕事中の場合は登録ヘルパーが彼女の面倒を見ました。

 

これから夫婦水入らずで楽しもうと思っていた叔母を待っていたのは、夫の介護。
その時、すでに彼は脳腫瘍に侵されていたのです。

二年後、家の住人は叔母だけになりました。

 

しかし、もともと陽気でタフな、うちなーんちゅ(沖縄県民)。

一人しんみり過ごすというチョイスはなかったようです。それからの行動が早かった。^^

まず、長年の夢であった運転免許を取りました。
そして、行動範囲が自然に広がっていった。

 

それと同時に、「自分が社会に対して出来ることはないだろうか」という気持ちが芽生えたそうです。
そして、「介護だったら」と思い、学校に通いました。

その後、人材会社に登録をすると、ほどなく個人介護の仕事を紹介されました。

そして、その相手が何と自分の娘だったのです。

 

詳しい話は聞いていないので私もはっきりはわかりませんが、
おそらく小さなコミュニティの中での話で、
人材会社も叔母と叔母の娘のことを知っていたのでしょう。
だから、紹介したと思います。

そして今、叔母はこれまで同様、自分の娘の車椅子を押し、
抱きかかえてトイレに連れて行き、入浴を介助するのです。

 

ただ、それまでと違うことは、叔母が娘のために行っていたことが、
「労働」となり、そのことで、ちゃんと「給料」を貰っているということです。

 

対価というものは、すぐにもらえるものとは限らないのですね。

 

 

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