第1章 幼稚園児は青信号で横断したのか? - 民事事件 - 専門家プロファイル

羽柴 駿
番町法律事務所 
東京都
弁護士

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対象:民事家事・生活トラブル

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閲覧数順 2017年03月25日更新

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第1章 幼稚園児は青信号で横断したのか?

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  1. 暮らしと法律
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連載「刑事法廷」
第13回

 ここまで12回に渡ってF運転手が業務上過失致死で起訴された事件を紹介してきました。このケースは、当初の捜査の見込み違いが公判の進行とともに明らかになっていったものとして捜査のありかたに警鐘を鳴らすものであるといえます。
 しかしそれ以上に重要な教訓とすべきなのは、幼児の証言の信用性であると思います。子ども達二人が赤信号で飛び出したのは間違いないと思われます。しかし、そのことを警察・検察のみならず、一審の裁判官も見抜くことができませんでした。子どもの置かれた立場を考慮せずに頭からその言い分を信用してかかることの危険性を、私たちは知るべきでしょう。A君の立場を考えると、A君のとった態度を非難することは難しいと思います。必要なのは、このような人間性に対する理解を、裁判にたずさわる者が持つことではないでしょうか。
 いずれにせよ、B君の死という厳然たる事実は残ります。このようなことを繰り返さないために、広い交差点における交通信号サイクルの改良、幼稚園児の通園の安全策実施など、社会が取り組むべきことは多いと思います。