- 西垣戸 重成
- EYE-PLUS コンサルティング事業部 部長
- 兵庫県
- 不動産コンサルタント
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
今回は、年収の何倍ぐらいまでなら住宅ローンを借りても良いものか、ひとつの目安ををご紹介します。
各個人、または各家庭によって毎月(毎年)の支出に結構違いがあります。赤ちょうちんが好きなご主人、趣味の金に糸目を付けない方、または子どもの学校外教育に力を入れるなど様々な違いがあり得ます。
本来なら、全ての住宅購入予定者の方には、ライフプランやキャッシュフロー表を作成し、購入の可否を見極めていただきたいところですが、そこまではという方のために単純な判断基準をご紹介します。
前提条件
年齢 35歳
世帯年収 700万円
住宅購入後の残った自己資金 300万円
毎月の支出額 27万円(年間324万円、住宅ローン返済額は含まず)
あなたはご自身の月々の支出額はいくらか知ってますか?
ちなみに・・・
日本の全世帯の平均支出額は261,305円(家賃含む)、またローンありの勤労
世帯の平均支出額は336,840円(住宅ローン返済額は含まず)
※H20年総務省家計調査年報による
参考:平成20年度の一世帯当たりの月平均支出額(PDF:総務省家計年報調査)
住宅ローンの金利 2.9%(優遇金利は適用せず、フラット35の固定金利を参考)
返済期間 35年
子どもは幼稚園から高校までは公立とし、4年制私立大学へ行くものとする。
車は70歳まで8年ごとに買換えし、現在価値で200万円のものとする。
60歳で退職し退職金2000万円、65歳までは働き年収180万円とする。
また、退職金で住宅ローンの一括返済はしないもとする。
その他、固定資産税や自動車保険など年20万円計上するが、子どもの学校外
費用や宅のリフォーム費用などは考慮せず。
年度により変更されたり、廃止の可能性のある税制上の優遇は考慮せず。
破綻リスクは、平均寿命までの期間で家計が破綻するかどうかで判断。
夫婦2人世帯の場合・・・年収の5倍以内の借入なら破綻リスクは少ない。
・住宅ローン3500万円+自己資金までの物件
夫婦2人+子ども1人の場合・・・年収の4倍以内の借入なら破綻リスクは少ない。
・住宅ローン2800万円+自己資金までの物件 ※子どもの年齢5歳
夫婦2人+子ども2人の場合・・・年収の3倍以内の借入なら破綻リスクは少ない。
・住宅ローン2100万円+自己資金までの物件 ※子どもの年齢5歳と3歳
シミュレーションの結果、夫婦だけの場合は年収の5倍以内、子どもが1人いる場合は年収の4倍以内、そして子どもが2人いる場合は年収の3倍以内までの借入額が、破綻リスクを考えた場合の安心かどうかの目安になるとう結果となりました。
金融機関の借入の審査基準には、年収の7倍以内の借入金額かどうかが判断基準になる場合もあります。貸す側の審査基準と、借りる側の安心基準との乖離の大きさがお分かりいただけると思います。
最後に、上記のシュミレーションは、全ての家庭に当てはまる訳ではありません。是非、住宅を購入する前に、あなた自身のシュミレーションを組んでみてください。安心感が違います!
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