- 大庭 麗
- イル・クッキアイオ イタリア料理教室
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
さて、カンティーナ アヴィニョネージの
聖なるワイン Vin Santoの次は
ちょっと、珍しいスーパータスカンをご紹介します。
歴史と伝統を引継ぎつつも、ブドウ畑に莫大な投資を行なってきた
アヴィニョネージ社の現在の経営者であるファルヴォ兄弟。
彼らとキャンティ・クラシコの南東部に位置する小さな街、
ガイオーレ・イン・キャンティの小高い山の上で
小規模ながらも高品質なキャンティー・クラッシコワインを生産する
カパンネッレ社の社長が顧客を囲んだ夕食会で
意気投合したのをきっかけに誕生したワインです。
このワインは、コルトーナDOC地区のアヴィニョネージ社のメルロー種のブドウと
キャンティー・クラシコDOCG地区のカパンネッレ社のサンジョベーゼ種のブドウを
50%ずつ、それぞれのカンティーナ(ワイナリー)で選別、収穫し、
木樽での発酵後、フレンチバリック(新樽100%)を用いて、
マロラクティック発酵させます。
(マロラクティック発酵とは:葡萄由来の有機酸のひとつであるリンゴ酸が、乳酸菌の力によって
乳酸と炭酸ガスに分解される発酵のこと。
この発酵によって、ワインの酸味が柔らかくなり、さらに発酵中に生成されていく成分によって
香りや味をより複雑にする効果をもつ)
その後、各年の担当のカンティーナが2種をブレンドし、
さらにフレンチバリックの新樽で熟成を行います。
その後、18ヶ月の瓶内熟成によって完成するこのワイン。
その名も50&50(Cinquanta e Cinquanta)
(チンクアンタ・エ・チンクアンタ)
50%ずつの2社のブドウ品種を意味したこのワイン
1988年に誕生し、アヴィニョネージ社、
カパンネッレ社両社から販売されています。
ちなみに、1991,1992,1994,1996,2006年ヴィンテージは存在しません。
というのも、どちらかのブドウの出来がそぐわない年には
生産しないというまさに、こだわりのワインなのです。
グラスに注ぐと、ルビーの様な赤色に輝きと
凝縮した果実やベリー、スパイス、バニラの香り
タンニンとバランスの取れた深みのある酸味
まさにパワーが溢れる様なその力強い味わいと
豊かでエレガントな長い余韻を楽しめます。
これから、秋冬にジビエなどの力強い肉料理に
是非とも、合わせたい1本です。
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