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- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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今年の夏休み、皆さんいかがでしたか?
楽しい思い出をたくさんつくることはできましたか?
猛暑日が続きますので、くれぐれも健康面にはご注意下さい!
さて今日は、フラット35の謎に迫りたいと思います。
どうして金融機関ごとにフラット35の金利は違うのでしょうか?
先日、フラット35の金利水準が近年では最低水準にある
というお話をさせていただきました。
これは、新発10年物国債の利回り低下が主な要因と言えます。
《詳しくはコチラをどうぞ》→「超低金利はいつまで続くか」(過去ログ)
それにしても、フラット35の金利は金融機関によって設定がばらばらです。
これにはいったい、どんな理由があるのでしょうか?
実は、
フラット35の金利は銀行が独自に設定しています。
住宅金融支援機構は毎月、銀行に対しフラット35の金利を提示します。
そして銀行は、提示された金利に独自に算出した利益分を上乗せして、
お客様への貸し出し金利を決めることができるのです。
つまり、銀行によって方針が違うので、金利はバラバラということなんです。
手数料の設定額も、銀行によって全く違いますよね。
金利が低くても、手数料がかなり高い設定の銀行があったりします。
フラット35(買取型)は、銀行が貸し出したローンを住宅金融支援機構が
買い取る仕組みになっています。だから銀行は機構に買い取ってもらった
資金をもとに、再び別のお客様にローンを貸し出すことができます。
つまり銀行にとっては、
(1)少ない資金運用でローン貸し出しができる。
(2)運用資金が小額でも、ある程度の利息収入を得られる。
(3)抵当権者は機構なので、貸し倒れ損失のリスクが無い。
というメリットがあるのです。
ちなみに、今月(8月実行分)のフラット35の金利は、
最低金利が2.23%、最高金利は3.20%という設定。
金融機関によって、なんと1%近くも開きがあるんですね。
そしてもう1つ知っておいていただきたいのが、
そもそも機構が提示するフラット35の金利が決まる経緯です。
これは、主には新発10年物国債の利回りに連動します。
しかし、もっと詳細を言いますと、
機構が投資家向けに発行する住宅ローン担保証券の金利も影響します。
これは、「貸付債券担保住宅金融支援機構債権」というRMBSのことです。
このRMBSの利率と国債利回りの差(ローンチスプレッド)が、
フラット35の金利決定の基準になっているのです。
最後は少し難しかったかもしれませんが、何となくでもご理解いただければ幸いです。
では、またセミナーでお会いしましょう。
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