はじめに~対話から始まる家造り - 建築家への相談 - 専門家プロファイル

岸上 昌史
株式会社ブレッツァ・アーキテクツ 代表取締役
宮城県
建築家

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対象:住宅設計・構造

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はじめに~対話から始まる家造り

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このコラムでは、住宅の設計にまつわる様々なアイデアやエピソードなどを、実例をもとに綴っていきたいと考えています。ただし、ここでご紹介するのはあくまでも「特殊解」であり、住まい手の数だけ暮らし方や考え方があります。こうしたらこうなると一概に言えるものでもありませんので、毎回趣向を凝らしながら、ご提案しているところです。

さて今回は初回ですので、そんなお客様とのやりとりの中で、いつもどの様な事を心掛けているかについて、簡単に触れておきたいと思います。

住まい手が求めるものは何かを把握するには、住まい手との意思の疎通が大切なのは言うまでもありません。しかし実はこのとき、単に良く話を聞くだけでは不十分で、如何に住まい手の気持ちに寄り添えるかが重要になってきます。それには、少しでも住まい手になりきれるように、断片的なイメージや趣味趣向、ものの考え方などから推測していくしかありません。むしろ雑談のほうが、打合せよりも活きた情報が多く含まれているため、私たちは多くの時間を対話に費やし、住まい手が本当に求めていたものを掘り起こし、引き出していくことになります。

これらはとても時間の掛かる作業ですが、的を射た提案をするための唯一の方法であり、住まい手の満足度を高めるためには不可欠だと考えています。そして、このようなキャッチボールを楽しむには、最初こそ大きなイメージを持たれると良いと思います。自分はどんな暮らしを望んでいるのか、家族の団欒のようすや、ご自分の趣味など、将来の姿を思い浮かべてみてください。私たちが聞きたいのは、実はそんな漠然とした「想い」なのです。そして、それらを具体的なカタチにするのが、建築家の役目だと考えています。

(文・写真:ブレッツァ・アーキテクツ/岸上 昌史)

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