- 宮原 謙治
- 霧島住宅株式会社
- 工務店
対象:住宅設計・構造
特に木材が、無垢材(住宅に向く材)として多用されるようになったことは嬉しいことです。
■■床材に無垢材が使われ出しました。壁にも・・・・
しかし、柱や梁などは集成材がほとんどです。また、KD材(人口乾燥材)は集成材より価格が高いとの理由で使用されてもごくわずかです。
このように、本物の木が敬遠されるその大きな理由は、木材の価格の比率をいかに少なくするかということがあります。
■■■KD材をマル鋸で切断しますと、焦げ臭い臭いが漂います。その臭いは、木材を半炭化させ、木材の調湿作用だけでなくその特質をを殺してしまった臭いです。
■■■■大壁の家も、木材の特質を殺しています。柱を両面からサンドイッチのように囲んでしまう大壁の家は、木材の呼吸を止めてしまいました。人間の口や鼻をふさいだのと同じです。これでは、『木材は、生きていますから!』なんて言うのが恥ずかしいどころか情けなくなります。真壁の家の復活を祈ります。
■■■■■木材の特質を色々と説いている人たちがいます。謙さんもその一人かも知れませんね。しかし、『木材がなぜ住宅にいいのですか?』と聞かれたら答えは一つです。『人間は地上動物です。地上資源である木材に囲まれた環境が最高であるからです』・・と。
木材は、人間が人間らしく生きるために必要な住宅の環境適応素材であることに目を向けることが、退廃した日本民族の救済につながるといえます。