現代税法研究会に出てきました - 顧問税理士・会計士 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士

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対象:税務・確定申告

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現代税法研究会に出てきました

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雑感 大学・大学院

昨日17日、現代税法研究会に妻とともに久しぶりに出てきました。

昨日は北野先生追悼特別例会となっており、先日11日に行われた

北野先生をおくる会を受けた形で、納税者の権利を擁護するための

決起集会としての意味も持っていました。

 

北野先生をおくる会の実行委員長でもありました日本大学の黒川功教授が

「北野税法学の構造と功績」と題して、おくる会の実行委員長としての

挨拶を基にして北野税法学の真髄をかいつまんでご紹介されました。

また、現代税法研究会発足当時からメンバーである税理士の関本秀治先生が

「現代税法研究会こと始め」と題して、研究会の歴史をひも解き、

北野先生最晩年のカバン持ちをされてきた税理士で関東学院大学教授の

阿部徳幸先生が、「納税者権利憲章を考える」と題して、政府税調の

納税環境小委員会が検討を続ける納税者権利憲章について、その意義と

必要性を、国際比較を交えつつ、講演されました。

 

昨日の会で私が最も印象に残ったのが、北野先生の教えだと思っていたと

黒川先生がご紹介された次の言葉です。

 

「大衆に奉仕しない学問は有害である。」

 

滝川事件の当事者として京都大学を追われた末川浩先生のモットーだったとの

ことですが、弱い立場に置かれていた納税者のために、その生涯を全うされた

北野先生らしい苦言だと思います。私自身も、大学教育・税理士啓蒙の現場に

ある者として、改めて、身を引き締めなければならない思いが致します。

 

税法教育において、大衆、つまり納税者に寄与しない学問は、有害であろう。

課税するための論理ではなく、国家と対等な立場で一個人の素人が議論

出来得るはずはなく、我々税理士が専門家としてあるべき税制を念頭に、

納税者の権利を守れなければ、国民が課税の公平感を得ることは難しかろう。

 

私が「理論武装は納税者のために!」をモットーに税理士業務を遂行するのも

私が勉強するのは、自己満足ではなく、お客様の役にたつためなのだ、との

思いがあるからなのですが、税法教育の重要性がますます高まることが

予想され、また、専門家責任の在り方も厳格化されていくことになろう。

 

我々専門家の在り方が見直される時期が来ているのかもしれませんね。

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