寄与侵害の適用要件(第6回) - 特許 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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寄与侵害の適用要件(第6回)

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寄与侵害の適用要件

~侵害誘発に対する主体的要件とマーキングトロールの出現~ (第6回)

SEB S.A., et al.,
Plaintiff/ Counterclaim Defendant-Cross Appellant,
v.
Montgomery Ward & Co., Inc., et al.,
Defendant/ Counterclaimant-Appellant.

河野特許事務所 2010年7月20日 執筆者:弁理士  河野 英仁

(2)特許表示とマーキングトロール
 特許表示を行うことにより、製品に特許が存在することを第三者に知らしめることができ、また、特許権の損害賠償請求が可能となるが、その表示には十分注意する必要がある。

 特許権者が、特許表示を適切に行わなかったため特許権者に一商品毎に罰金を支払うよう命じる判決*10が、2009年度末になされ、またこれを受けてマーキングトロールと称される団体により訴訟が提起され始めているからである*11。以下に、特許表示に関する注意事項をまとめる。

 特許表示に関連する規定は米国特許法第287条及び第292条*12である。米国特許法第287条は以下のとおり規定している。

「特許権者・・・は,その物品に「patent」という文字若しくはその略語「pat.」を特許番号と共に付することによって,・・・当該物品が特許を受けたものであることを公衆に通知をすることができる。そのような表示をしなかった場合は,特許権者は,侵害訴訟によって損害賠償を受けることができない。・・・ただし,侵害者が侵害について通知を受けており,その後,侵害を継続したことが証明された場合は,当該通知の後に生じた侵害に対してのみ,損害賠償を得ることができる。」

 すなわち、特許製品に特許番号を表示していない場合は、損害賠償を受けることができない。もっとも但し書きの規定により、特許権者が侵害者側に侵害の通知なした後の侵害行為については、損害賠償を得ることができる。

 この米国特許法第287条の規定によれば、製品に特許番号の表示を行うことが好ましいが、記載した特許番号に係る特許が、当該製品をカバーしない場合、虚偽表示の問題が発生する。虚偽表示を行った場合、米国特許法第292条の規定に基づき、個々の違反行為について$500以下の罰金が科せられる。

 虚偽表示に関し、CAFCは2009年12月28日重要な判決をなした(以下、Forest事件という)。原告特許権者は参考図2に示す建築用支柱(stilts)を販売していた。この原告製品には原告の特許番号(U.S. Patent No. 5,645,515、以下、515特許という)が記されていた。

参考図2

                                  (第7回へ続く)

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