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対象:特許・商標・著作権
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米国特許判例紹介:特許権侵害と差止請求権
〜230億円の損害賠償と永久差し止め〜(第7回)
河野特許事務所 2010年7月17日 執筆者:弁理士 河野 英仁
i4i Limited Partnership, et al.,
Plaintiffs- Appellees,
v.
Microsoft Corp.,
Defendant- Appellant.
5.結論
CAFCは、差し止めの効力発生日だけを修正し、それ以外は地裁の判断を支持する判決をなした。
6.コメント
本事件では、巨額の損害賠償に加えて、原告・被告間の事業規模の相違、侵害行為に起因する原告事業の衰退、及び、公共への影響を総合的に考慮して被告に対する永久差し止めを認めた。
2006年にeBay最高裁判決がなされてから、いくつかの事件において、永久差し止めの要否がCAFCにて争点となった。永久差し止めを否定した事件としてVoda事件*6及びInnogenetics事件*7があり、永久差し止めを認めた事件として他にAcumed事件がある。以下にポイントをまとめる。
事件名 | 判決日 | 永久差し止め | 理由 |
Innogenetics事件 | 2008年1月17日 | 否定 | 回復不可能な損害存在 せず(第1要件) |
Voda事件 | 2008年8月18日 | 否定 | 回復不可能な損害存在せず、 (第1要件) 損害賠償による救済で十分 (第2要件) |
Acumed事件 | 2008年12月30日 | 肯定 | 4要件立証 |
i4i事件 | 2009年12月22日 | 肯定 | 4要件立証 |
判決 2009年12月22日
(第8回へ続く)
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