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河野 英仁
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米国特許判例紹介:特許権侵害と差止請求権(第2回)

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米国特許判例紹介:特許権侵害と差止請求権
   〜230億円の損害賠償と永久差し止め〜(第2回) 
   
河野特許事務所 2010年7月14日 執筆者:弁理士  河野 英仁

               i4i Limited Partnership, et al.,
              Plaintiffs- Appellees,
                 v.
               Microsoft Corp.,

 

              Defendant- Appellant.

2.背景
 i4i(以下、原告という)はソフトウェアコンサルティング会社として1980年代に設立された。原告は一般ユーザ向けのソフトウェアを販売するのではなく、特定の企業向けにカスタマイズされたソフトウェアを制作及び販売していた。

 1994年原告は、電子文書構造についての情報処理及び記憶方法について特許出願を行い、4年後にU.S. Patent No. 5,787,449(以下、449特許という)を成立させた。449特許は、カスタムXML(extended markup language)に関する技術である。

 XMLとは拡張可能なマークアップ言語の一つであり、Web上で構造化された文書を取り扱うための言語をいう。マークアップ言語は、テキストにタグを関連づけることによって、コンピュータにテキストの属性または表示形態を認識させるものである。タグはデリミター”<>”内に記述でき、テキストを2つのデリミター間に挟むことによりXMLは完成する。

 例えば住所(address)が“717 Madison Pl. NW”である場合、
< address >717 Madison Pl. NW< /address >
と記述すればよい。カスタムXMLはユーザ自身にタグを生成・定義させるものである。

 原告は、449特許に係るカスタムXML技術をWord内の一機能として組み込むソフトウェアをユーザに提供し、ビジネスを展開していた。

 一方、被告は2003年頃から、WordにXML編集機能を搭載させた。2007年原告は被告のカスタムXML機能付きWord(以下、イ号ソフトウェアという)が、449特許のクレーム14,18及び20を侵害すると主張して、テキサス州東地区連邦地方裁判所へ提訴した。

 449特許のクレーム14*3は以下のとおりである。

14. 第1メタコードマップ、及び、マップコンテンツに関連し識別マップ記憶手段に記憶されて使用するメタコードのアドレスを生成する方法であり、
マップコンテンツ記憶手段にマップコンテンツを提供し、
メタコードのメニューを提供し、 メタコードを検索し、検出し、アドレス指定することにより、前記識別マップ記憶手段にメタコードのマップをコンパイルし、
文書コンテンツ及び文書メタコードマップとして文書を提供する。
                                   (第3回へ続く)

 
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