日経:キリン,グリコと提携 清涼飲料の販売/物流委託に関する考察 - M&A - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:事業再生と承継・M&A

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経:キリン,グリコと提携 清涼飲料の販売/物流委託に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 事業再生と承継・M&A
  3. M&A
M&Aコンサルタントとしての活動 M&Aの事例と経営手法としての活用と課題

皆様、

こんにちは。グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月7日付の日経新聞に『キリン、グリコと提携 清涼飲料の販売・物流委託』のタイトルでの記事が掲載されました。

主な内容は、以下の通りです。

『キリンホールディングスは江崎グリコと清涼飲料事業で提携する方針を固めた。紅茶・果汁など主力商品のうち「チルド(冷蔵)飲料」と呼ばれる分野の販売を、来年2月からグリコに全面委託する。同分野で全国のスーパーなどに強固な販路を持つグリコに物流・販売を事実上一本化し、両社のブランド力をテコに強化する。食品・飲料の内需縮小に歯止めがかからない中、事業別に補完して生き残りを目指す提携が広がりそうだ。

キリンHDはサントリーホールディングスとの経営統合が2月に破談して以来、初めての他社との提携になる。対象は傘下の清涼飲料大手キリンビバレッジが扱うチルド飲料。冷やした紙パック入りの「午後の紅茶」や「トロピカーナ」など約50商品で、年間売上高は約150億円。江崎グリコの子会社グリコ乳業(東京都昭島市)に商品の集配、卸・小売りへの販売・営業を移管する。

チルド飲料は常温で扱うペットボトル入りなどと異なり、生産から物流、販売まで独自の設備やノウハウが必要。キリンHDはキリンビバ子会社の乳業中堅、小岩井乳業に生産・販売を委託してきたが、小岩井は特に西日本が手薄なため販売は伸び悩んでいた。生産は引き続き小岩井が担う。

グリコ乳業は「カフェオーレ」などを抱え、チルド飲料の2010年3月期売上高は約300億円(連結は820億円)。この分野で森永乳業や明治乳業などに次ぐ大手。キリンHDは森永や明治に比べ品目・顧客の競合が少ないグリコとの相乗効果が大きいと判断。提携関係のなかった両社だが、品ぞろえを強化して販売力を底上げし、物流費削減にもつなげる。

国内の清涼飲料市場は少子高齢化と人口減を受け、09年まで2年連続で縮小した。食品業界では共同物流や自動販売機での販売協力が進んでいるが、主力商品の販売を全面委託するのは珍しい。』


キリンは、世界展開を目指しサントリーとの統合を計画しましたが、企業文化の違いなどから取りやめました。
キリンは、市場縮小が続く国内だけでは、事業の拡大が見込めないとして、M&Aを行って企業規模を拡大した後に、世界市場での事業展開を計画しています。

今回のグリコとの提携は、チルド飲料の一部の物流・販売をグリコに委託するもので、特に手薄な西日本市場のテコ入れを図る狙いもあるとの事。

集中と選択により、一部事業を移管し、経費削減と売上拡大を見込むと考えます。
この集中と選択は、例えば、種苗の輸入・販売を行う2社を今年2月に売却するなどして、行っています。
キリン本体に相乗効果が出る事業に集中する考え方は、正しいと思います。

世界市場で戦うには、規模の拡大だけでなく、商品ラインナップでも徹底的に差異化ができるものを持つ必要があります。
また、経営の効率化も必要で、不採算事業や本業にあまり関係のない事業の売却などにより、体力を強化しておく必要があります。

この観点から、キリンの一連の集中と選択作業は、世界で戦うための準備として行っており、正攻法の経営戦略と考えます。

大型M&Aを行う場合は、必ず“強者連合”になるような組み合わせを行う必要があります。そうしないと、単に規模が大きくなっただけで、経営の不効率さが問題になり、最悪の場合、市場から撤退させられる可能性があります。過去の自動車産業が証明しています。

海外の大手企業は、どこも研ぎ澄まされた経営手法を身につけており、戦うには高度な経営が必要と考えます。


上記の観点から、今後のキリンの動きに注目しています。


よろしくお願いいたします。
以上、

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「M&Aコンサルタントとしての活動」のコラム

このコラムに類似したコラム