国境を越えて犬を送る - コラム - 専門家プロファイル

宮本 ゆかり
マイウェイネットワーク 
ビジネススキル講師
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国境を越えて犬を送る

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我が家は3年前、上海に移住した時から、犬(黒いダックスフンド)を飼っています。
当時、長女から「犬が飼いたい」とせがまれ、上海のペットショップで購入したのです。

その犬を、(今年の4月から日本の高校に進学した長女が)「日本に送って欲しい」と
言うので、今、手続きを進めているところです。

実は、“国境を越えて犬を送る”ためには、とても複雑で大変な手続きが必要です。

予防接種を何度もしたり、血清を採取して日本に送って申請したり、いつくかの役所に出向いて許可証を取ったり・・・と、無事、送り届けるまでに申請期間だけでも約10ヵ月かかります。
(ですから、駐在員がペットといっしょに帰国したい場合は、早めの準備が必要)

これらの手続きがあまりにも大変そうなので、私は代行サービスをしてくれる、日系のペットショップに依頼をしました。

手続きの詳細内容はよくわかりませんが、こちらとしては代行を丸投げしたわけですから、ペットショップから言われるままに準備するだけ。

先日、初めて「犬の血清を取りに行きます」という連絡が来て、担当者が車で犬を迎えに来ました。

「では、お願いします」と言って渡し、1時間ぐらいすると、担当者(中国人女性)から電話がかかってきました。

女性 「今、役所にいるんだけど、この犬、マイクロチップが埋めてないよ」

私  「はっ??? マイクロチップってなんですか?」

後でわかったことですが、マイクロチップとは、犬を識別するためのバーコードのようなもの。
それを本来は、血清を採取する2年前に、犬の皮膚に埋め込む作業をしていなければならなかったのです。
そんなこととは知らない私。  
また、ペットショップ側からも事前の説明なし。

とりあえず担当者は、「店の上司と相談します」と言って、電話を切りました。

私はガッカリ。
なんだ・・・これじゃ、今日は何も手続きできないまま帰ってくるしかないのか・・・と。

それから、しばらくすると、今度はペットショップの上司(日本人男性)から電話がかかってきました。

上司 「もしもし、奥さん? ご心配なく。今日は、無事に血清が取れましたよ」

私  「えっ? どうして? だってうちの犬、マイクロチップが埋め込んでないでしょ?」

上司 「大丈夫です。埋め込んであったことにして、証明書を発行してもらいましたから」

私  「ど、どうして、そんなことができるの?」

上司 「ご心配なく!!お金で何とでもなりますから・・・」
     
電話越しに対応する大阪弁なまりの男性は、至ってフツーに言ってのけましたが、なんだか私は腑に落ちず、違和感が残りました。

中国でビジネスをしていると、だんだん個人に賄賂を渡して便宜を図ることに対して、日本人も変に慣れてくるようです。

その後、順序は逆転しましたが、マイクロチップはちゃんと埋めてもらいました。
(犬は、人間の都合で大迷惑ですね)

私はとにかく、法律に則してコトが運ばれるよう祈るばかりです。