損するってなんだろう〜親の欠勤で企業損失2千億円超
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2009-06-12 18:39
(2009年6月12日付 47News)
東レ経営研究所は12日、新型インフルエンザで保育園や幼稚園、小学校が1週間休校した場合に、子どもの面倒をみるための親の欠勤で企業が被る経済損失は全国で計2011億円になるという試算を発表した。
こんなニュースが出てました。
この類の「試算」は大規模災害のシュミレーションなどでよく話題になるが、ではこれをどう捉えるかというのは一息おいて考えてもよいと思う。
「企業が被る経済損失は2000億円」。うわー、それって大変、何とかして避けなきゃって思うかどうか。
企業の「損失」は決算書に出てくるマイナスだ。例えば人手が足りなくて売り上げが減った、とか。
では企業から無くなったその「人手」は何をしているかというと、この場合は病気の子供の面倒をみているという事になる。それって「私たち全体」にとって「損」だろうか?
もちろん企業が安定した営業活動をするのは必要な事だが、それと同じに親が病気の子供の面倒を見るのは必要な事だ。
親が病気の(もしくは病気でなくても)子供を放って仕事をしてもそれは数値的な「損」としてはなかなか現れないが、全体量(人手)が変化しない限り、どこかが増えているならどこかが減っている筈なのだ。
局所的な損失を見て焦るより、全体の中でのエネルギー(人手など)配分を考えて、一時期それがシフトするのはしょうがないコストとして捉えられるとよいのではないかと思う。
※ 損失(たとえば インフルエンザ流行)がある事は人事では避けられないとして、という前提です。