神の束縛 その1
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2007-06-04 20:49
中国が商(殷)と呼ばれていた時代です。
人間は神によって統治されていました。勿論神が実在した訳ではありません。
統治者が天候だとか、地震その他の人知の及ばない災害から身を守るため、又は利益誘導する為の手段として神の存在を肯定し、人民を統制していました。
この時代はまだ、キリストも釈迦もマホメッドもいません。
全て占いです。
占う事で神を崇め、恐れ、神託によって人々は行動したのです。
神の命令であれば、人を殺す事も是とされたのです。
商の遺跡(殷墟)が発掘される度に、青銅器等に混じって頭骸骨の無い死体が多数発掘されます。
これは、占いにより神への奉げ物にされた、蛮族の捕虜のなれの果てです。
暗黒の世ですね。占いが凶と出るだけで、何の罪もない人が殺されるのです。
商の最後の王を受王(紂王)と云います。
木の枝に肉を林の様に吊るし、池を酒で満たし、その周りを若い裸の男女に走り廻らせた、酒池肉林で有名な王です。
これは何も受王が好色家であったのではなく、神への奉げ物の一環なのです。
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このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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