本日は、マンションを買った後のトラブルについて検証してみたいと思います。
財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターが昨年の6月にまとめた住宅相談と紛争処理状況(CHORD REPORT2009)のデータを参考にします。
1.マンション(共同住宅)での不具合の事象について
「遮音不良」「床鳴り」「異常音」等『音』に関連する不具合の相談が多い。
2.マンション(共同住宅)での不具合の部位について
「床」「内壁」「外壁」の不具合が多く、不具合事象と関連して、上下階や隣戸等からの騒音等が問題になっていると想定される。
3.紛争処理の主な争点
共同住宅は、「騒音」が争点となっているものが最も多いとのこと。
4.電話相談の統計からの分析結果
騒音源については「重量床衝撃音(大きく下階に伝わる低音)」「軽量床衝撃音( 比較的軽めで高音域の音)」「その他の固体音」の割合が高いとのこと
音環境に関する不具合は共同住宅の場合に発生しやすく「床衝撃系騒音」など、床、壁、給排水管などの固体を媒介して伝わるものが多いようである。
※マンションを買う(売買契約の締結)までだけではなく、買った後の入居者(上下階や隣人)とのトラブルの事も想定し、事前にそのようなトラブルが起こる可能性を少しでもミニマイズできる物件を選択する努力(リサーチ・学習)を怠らないことが重要ではないでしょうか?
建築の専門的な説明は省略しますが、マンションの基本的な構造(壁・床)や仕上、給排水設備、また施工会社の実績や評判(手抜き工事や訴訟の有無)なども予め調査しておくことは大事ですね。
→ 但し、隣や上下階に住む方の家族構成(ファミリー・ディンクス・独身・老人など)は自分では選べませんので、その事については運次第ですね。
以上
引用したデータのURL → http://www.chord.or.jp/information/docs/chord_report2009.pdf
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