日経記事;「伊藤忠、GEと世界展開」に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;「伊藤忠、GEと世界展開」に関する考察

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経営戦略 アライアンスの事例と経営手法としての活用と課題

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月3日付の日経新聞に首記記事が掲載されました。
「事業連携」の手本となる要素がこの記事から読みとれますので、本日は、伊藤忠とGEの提携を事例にして連携について考えを述べます。

以下、記事の抜粋です。

「伊藤忠商事と米ゼネラル・エレクトリック(GE)は風力、太陽光発電所など自然エネルギー分野で提携した。世界各地の発電所建設・運営などに共同で参画する。
伊藤忠はGEの高性能の設備を生かし、自然エネルギー分野に本格的に参入する。
GEは伊藤忠のネットワークや資金を活用し、米国外での事業を拡大する。自然エネルギーのインフラ建設が今後世界各国で急速に進むことに対応する。

GEのジェフリー・イメルト会長兼最高経営責任者(CEO)が来日し、両社トップで提携に合意した。太陽熱や地熱、バイオマス発電なども含む自然エネルギー全般について協力する。提携期間は当面は5年間で、軌道に乗れば延長する。

第1号案件として、GEが米オクラホマ州で建設を進めている発電能力15万キロワット、総事業費約300億円の風力発電プロジェクトに今夏にも伊藤忠が加わる。同発電所の事業会社に出資する見通しだ。さらに別の米国内の大型風力発電所の開発にも共同参画する予定。

GEは風力発電向け設備で米国でトップシェア。バイオマス発電向けでは世界首位と、自然エネルギー事業を幅広く手掛ける。設備納入に加え、プロジェクトの建設・運営への参画も増やしており、今後、年間1000億円単位の投資を計画している。

今後は米国外でも自然エネルギーのプロジェクトが相次ぐ見通し。伊藤忠が持つ中国などアジアでの情報を活用し、一段の事業拡大を図る。

伊藤忠は自然エネルギー分野では現在、国内で風力発電、インドネシアで地熱発電プロジェクトを手掛けている。海外インフラ事業では自然エネルギーに注力する方針で、GEが進める米国での開発案件に参画する。

2社は米国内で火力発電所を共同保有している。自然エネルギー分野で互いに各国での新規の案件や資金を持ち寄り、共同で事業を手掛ける考えだ。」


1.連携の基本その1;両者は、異なる領域で共に強みを持っていて、“強者連合”をかぶらずに実現できる。いわゆる、“Win/Win”の関係が構築できています。

⇒伊藤忠;グローバルな商社として、世界的な販売・情報のネットワークを持ち、豊富な資金力を持つ。
⇒GE;風力発電向け設備で米国でトップシェア。バイオマス発電向けでは世界首位と自然エネルギー事業展開力を持つ。


2.連携の基本その2;お互いを良く知っている。

⇒2社は米国内で火力発電所を共同保有している。連携は、共通目的達成のために組みます。
今回の場合、“米国及び米国以外の新興国での自然エネルギー分野に関する市場の開拓”が両者の目的と読めます。

会社のカルチャーや事業のやり方などが異なる会社が、共同で事業を行う場合、1項の“Win/Win"関係構築が前提で行いますが、初めて行う時は、お互いを知り合い、理解するまで少々時間がかかります。

“Win/Win”の関係を理解できても、お互いに信頼できなければ連携を組めませんし、組まない方が良いです。
過去の事例や経験でも実証できます。

今回の場合、両者は既に米国で共同事業を行っており、お互いの気心やカルチャーなどを判りあっていると、考えられます。


3.連携の基本その3;トップの意思が明確で目的も明示化されている。

⇒記事によりますと、GEのCEOが来日し、両社トップで提携に合意した、とあります。多分、両者の実務担当者同士で、連携の目的、経済的効果、お互いの役割分担、連携のやり方などについて事前確認と合意取り付けを行ったと考えます。
その事前合意に基づいて、両者のトップが最終確認し、合意に達したと予想します。

この通りであれば、両者はトップから実務担当レベルまで、連携の中身を理解し、一致団結して動けます。
連携を組織的に行うには、トップの意思と実務担当の理解が一致している事が重要です。
特に数字化されている事が望ましいです。


4.連携の基本その4;連携期間が明示化される。

⇒記事によりますと、提携期間は当面5年間で、軌道に乗れば延長する、としています。
これは、非常に重要です。

連携の効果が確認できれば、当該期間行いますが、確認できれば解消することが大事です。
通常の連携では、3年から5年の期間で設定し、その間に効果が確認出来なければ、途中でやめたりするような条件設定が必要です。
効果の出ない連携は、即時にやめるべきです。お互いに、時間とコストの浪費になるからです。

効果が確認できれば延長したり、条件を一部変えて再設定を行うこともあります。

その他、両者のコスト負担、機密情報の扱いなどについても取り決めを行っていると思います。これらの点も押さえておくポイントです。


よろしくお願いいたします。
以上、

グローバル。ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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