- 小島 美和子
- 有限会社クオリティライフサービス 代表取締役
- 神奈川県
- 研修講師
対象:人材育成
― 貴社の「優秀な人材」は、この先も「活躍できる人材」として健康を維持していけますか? ―
昨年、ある企業で食生活アンケートを実施し、健診データとの関連を見ました。
そこで見えてきたのは、太っていない人の問題です。
「メタボ」が注目される中、肥満の改善の必要性は浸透していますが、
太っていなければ何も問題ないと考えるのは大きな間違いのようです。
例えば、体格別に間食習慣を見ると、やせ>普通>肥満 という結果で、
やせている人が最も間食の頻度や1回量が多いという結果でした。
朝食欠食も一番多く、更に、運動量や生活活動量はやせの人が一番少ないという状況でした。
ここからやせている人の栄養状態を読み解くことができます。
まず、1日の総摂取カロリーがかなり少ないということです。
「やせ」ということは、摂取と消費のエネルギー収支が「消費」側に傾いているということを
意味していますから、一般的に摂取カロリーは少ないということになります。
この時、しっかりからだを動かして、消費カロリーが多い状態であればそれなりに、
摂取カロリーもとれているということになりますが、運動不足ですから消費エネルギーも少ない状況で、
かなり摂取エネルギーが少ないと判断できます。
次に、栄養素がかなり不足したり偏ったりしているということです。
一般的に、1日の食事量が多いほど、多くの栄養素が摂取でき、食事量が少なくなるに従って、
からだに必要な栄養素が不足しやすくなります。
この痩せの人たちは、摂取カロリーが少ない上間食も多いので、食事からの摂取カロリーはかなり少ない
ということになります。
結果的に食事からとれる栄養素はかなり少ないと考えられるのです。
この生活が続くと、体重は維持できたとしても、栄養不足から様々な体調不良を招くことになります。
実際痩せの人では、貧血が多くなっています。その他、抵抗力が落ちるので風邪をひきやすい、
疲れやすい、ストレスに弱いなど。また肌荒れや便秘など美容面での不調を感じている人も多いようです。
女性では将来の出産や育児、更年期以降の骨量低下などにも大きく影響します。
企業の保健指導では、「やせ」には手が回らない状況なので、
若年のうちに基本的な健康教育が必要と思われます。
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