- 平 仁
- ABC税理士法人 税理士
- 東京都
- 税理士
対象:会計・経理
8日22時3分時事通信社記事はこう報じた。
政府は8日、社会保障と税共通の番号制度導入に向け、関係閣僚らによる
検討会の初会合を開いた。検討会会長を務める菅直人副総理兼財務相は
「年内には方向性を出し、早ければ来年の国会では何らかの形を出したい」
と強調、2011年中にも関連法案の成立を目指す考えを示した。
番号制度は国民に固有の番号を付与することで所得把握の精度を高め、
徴税や社会保障政策の充実につなげるのが狙い。ただ、個人情報保護の
観点から反発も予想され、実現には課題が山積している。
社会保険番号や住民基本台帳番号がすでに実施されており、行政の効率化を
考えれば、税務署も番号管理を導入できれば、効率的な税務行政の執行が
図れることが期待されるだけではなく、社会保障と税を一体化することになる
歳入庁構想を実現するためには、不可欠なインフラが納税者番号であろう。
しかし、番号管理については、プライバシー保護の観点から問題があり、
自治体によっては、住民基本台帳のインターネット接続を見送ってきた
ところもあったことは、記憶に新しいところであろう。
それだけに、納税者番号を導入する社会的必要性をどこまで国民に納得
して頂けるのか、理解して頂けるのか、政権の屋台骨を揺るがしかねない
問題にまで発展しかねない危険な橋であるが、あえて渡ろうとしている。
内閣府HPで検討会の情報を早急にアップして頂きたいところであるが、
かなり踏み込んだ議論が今後出てくることと思う。
どれだけ捌き切れるのか、菅財務相の手腕が見物である。