KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?(7)第6回 - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?(7)第6回

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   米国特許判例紹介:KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?(7)
      〜常識と長期間未解決であった必要性〜(第6回) 
   河野特許事務所 2010年3月5日 執筆者:弁理士  河野 英仁

                Perfect Web Inc.,
              Plaintiffs- Appellant,
                 v.
               InfoUSA Inc.,
               Defendant- Appellee.

 5.結論
 CAFCは、400特許のクレーム1が自明と判断した地裁の判断を支持する判決を成した。


6.コメント
 KSR事件において最高裁が判示した「常識」がどのようなアプローチで適用されるのかが明確となった。また2次的考察の一つである「長期間未解決であった必要性」についても言及されたことから参考となる判決である。

 2007年4月にKSR最高裁判決がなされてから、約2年半経過した。下級審であるCAFCは、最高裁が判示したフレキシブルアプローチに則り、自明か否かの具体的判断を行い、以下のとおり判例を蓄積してきた。下記表1に各事件においてポイントとなった事項をまとめる*7。

事件名         対象特許      分野      結論    キーワード
Leapfrog事件      発音学習用玩具   電気      自明    予期せぬ効果

In re Icon事件     折りたたみ式トレッドミル 機械   自明  Teach Away(阻害要因)

Agrizap事件       ネズミ駆除装置    電気    自明    予期せぬ効果

Andersen事件 視認性を低減した防虫網 機械     非自明 Teach Away(阻害要因)

Depuy事件 背骨手術用スクリュー及びスクリュー受け部機械 非自明 予期せぬ効果Teach Away(阻害要因)2次的考察(他人の失敗、模倣)

Fresenius事件 血液透析装置  電気 自明/非自明 当業者の背景知識、創造性、公知の必要性または問題 マーカッシュクレーム MPFクレーム

Perfect事件 電子メール配信システム 情報 自明 常識 自明の試み 長期間未解決であった必要性


表1 CAFCにおける非自明性に関する主要判決


判決 2009年12月2日


                                   (第7回へ続く)

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