- 宮原 謙治
- 霧島住宅株式会社
- 工務店
対象:住宅設計・構造
『幸せな家づくりをしませんか?』 などとい言うコピーを目にすることもありますが、幸せな家とはどのような家かを明確にされていないのがほとんどです。
中には、「住宅の計画をしている過程が幸せである!」なんていうことを堂々と言っている人もあり、「これって何なの・・・」と同業者として悲しくもなり、情けなくもなりますね。
良い住宅=良い建物という発想では、幸せをもたらす住まいにはたどり着きません。
良い建物とは、丈夫で、機能的な設備完備、デザインが良いことなどが条件として上げられます。謙さんは、このことを否定しているのではありません。
ホーミー教室で、『どのような所に住みたいですか?』とお聞きしますと、『良い環境の所がいいよ!』という返事が・・・。
『悪い環境の場所は駄目ですか?』・・・・『そりゃ、駄目ですよ。悪い影響力や感化力を受けるではないですか!』 ・・・・皆さん、環境作用のことがご存知です。
ここで言われる環境とは、閑静な住宅地に代表される立地(場所)のことであり、日当りや通風が良いことが土地選択の条件です。
しかし、家を建てるとことは、室内環境という新しい環境をつくることであるということへの理解がありません。
住宅の計画は、建物の配置を考え、間取りをつくり、窓の付け方、素材を考え、設備を決めるという手順で決まります。このようにして、出来上がった住宅は、中心的生活環境・居住環境・家庭環境であり、自然環境と社会環境が凝縮された長期間肌に触れる最も密接な環境です。
良い環境の土地=良い環境の住宅ではないことを理解し、土地選びにアクセクするだけではなく、正しい住まいの環境のあり方を研究することが大切ですね。