「それぞれが自立した子供になってほしいので子供部屋で自立できる精神を養ってほしいと思っています」
これは、私のところに来る相談者が子供部屋に関してよく言うセリフです。これは家を建てる時の大きなポイントになると相談者も感じているからだと思います。
しかし、ここで私は次のようなセリフを言います。
「なるほど、親の気持ちとして、それはありますよね。そこで1つ興味深い話があるのですが、聞いてみますか?この子供部屋という概念は1960年くらいに欧米から輸入されたものです。でも、面白い事に今の日本にある子供部屋は、欧米には存在しないのをご存知ですか?」
このように言うと多くの人が、きょとんとします。
そして、「ハリウッド映画にも子供部屋が出てきますが、あれは子供部屋ではないんですか?」という質問が帰ってきます。
それに対して
「確かに子供部屋が出てきますね。でも、あれは寝室なんですよ。部屋ではありません。しかし、欧米から家の形式が輸入された当時、''日本では間違ってこの寝室を部屋にしてしまったんです。''だから欧米には日本の子供部屋が存在しないんですよ。ただ、最近は欧米もTVゲームなどの普及により日本化してきているようで残念な事ですが」
と伝えします。
最近ではこの事実が少しづつ広がっているようで、いい流れだとは思いますが、世の中の多くの人がその事実を知らないのが現状です。
しかし、この事実を受け入れようと思う人はまだ少ないようです。
ですので、このシリーズでは、子供部屋が及ぼしている影響力などをこれからお話していきますので、あなたも一緒に考えてみませんか?
八納啓造
このコラムの執筆専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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