以前は床下の換気を確保する為、基礎をくり抜き床下換気口を設けていました。しかし基礎の換気口は、地震等で応力が集中した場合簡単に割れてしまいます。
基礎が破断しますと上部をいくら丈夫に造っても建物は到壊します。図は床下換気口を無くす事で基礎の弱点を排除しています。
基礎と土台の間に塩ビ製のパッキンを挿入して、2cm程土台を浮かせます、その隙間から換気しようと云うものです。
おまけの効果として、白蟻に侵され難くなったり、基礎面に密着していないので、土台が常に乾燥状態にあり、建物が長持ちする様になりました。土台と基礎が、点でしか接着していない為不安に思いますが、条件としては二階の梁も同じで、何等支障有りません。ですから、関西地方や暖かい所では、この工法で充分だと思います。
しかし、せっかく屋根や壁を外張り断熱工法を採用したのなら、この床下断熱では不十分です。この工法では、断熱材は土台の上の根太と根太の間に敷き込みます(水色の部分)が、柱等の取合い部分でどうしても隙間が出てしまいます。その隙間を通り冷気が侵入し足元が冷えてしまうのです。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
06-6714-6693
「●エコノミーなエコロジー」のコラム
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