「品格経営」商売繁盛ニュースvol.15-1 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

牛田 雅志
ブレインリンク・コンサルティング株式会社 
税理士
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「品格経営」商売繁盛ニュースvol.15-1

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  1. 法人・ビジネス
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商売繁盛ニュース

これからの時代はどうなるのか?


その時代の中で生き残るための経営とは?



2018年デジタルチルドレンが社会に飛び立ちます!

1995年マイクロソフト社のWindows95が発売され日本中を席巻しました。
そのときに産声を上げた世代をデジタルチルドレン(又はデジタルネイティブ)と呼びます。

ちょっと想像してみてください。
生まれたからインターネットやパソコンがあり、コミュニケーションは携帯やメールでやり取りし、情報はネットから無料で取り放題、物の購入や売却までネットを経由し、世界中の人たちとネット上でゲームや意見交換する子供たちが、2018年に社会人1年生として世の中にどっと輩出されるのです。
缶けりやドロケイ(泥棒と警察)で仲間と遊んでいた私としては、世代の価値観やルールがかけ離れていて、どう付き合ってよいのか皆目検討がつきません。でも、そう遠くない時期に現実のものとして受け入れていく必要があります。

デジタルチルドレンに年齢や権威は無意味です!

デジタルチルドレンはインターネットを生活の一部として使いこなしています。
米国では13才の少年がネット上で起業し、その立ち上げ資金として50万ドルもの大金を集めました。日本の感覚で置き換えれば、中学1年生が5千万円を集めて立派にCEOとしてビジネスをして社会から認められているのです。
デジタルが当たり前の世界においては、今までの価値観では全く対応できなくなっていることが分かります。年齢や権威はもはや関係ありません。「誰が言ったか」ということではなく「何を言ったか」という発言内容によって価値がはかられる世界なのです。
社会にとって役に立つアイデアをもっていれば、誰でもが世界に発信し、そのアイデアを実現することができるのです。肩書きや地位に寄りかかってきた私などは、この世界では誰も耳を傾けてはくれないでしょう。

デジタルチルドレンにとって情報は無料です!

インターネットの「検索」機能を使えば至れり尽くせりの情報が無料で手に入ります。特にフリー百科事典であるウィキペディア(Wikipedia)など「こんなこと世界中でよく無償でやっているなぁ」ととても感心しています。
この情報の無料化は、税理士のように専門知識をもってサービスを提供する「士業」の存在価値を危うくさせます。

たとえば、税金に関する情報はネット上で入手することができますし、税金の質問を投げかければちゃんと答えを返してもらえます。節税の知識なども、簡単に手に入る環境にあるのです。私が苦労して勉強で得てきた「知識」はもはやネットを前に価値を生まなくなってきたのです。
この知識の無価値化は、「情報の非対称性」を有する業種にも大きな影響を与えます。
デジタルな世界では、売り手と買い手の知識は限りなく等しくなります。すなわち買い手の知識が不足しているのを補完していたサービス、たとえば、代理業などは存在意義が問われることになるでしょう。
デジタルチルドレンにとって「知識がある」「ものを多く知っている」ということは、なんら優位性をもたらすことになりません。

デジタルチルドレンの時空を越えたニュースタイル!

携帯をひとつもっていれば、生活用品などはなんでも購入することができます。しかも、家まで届けてもくれます。ネットにつないでいれば家に居ながら、世界から情報を入手でき、他人とのコミュニケーションも取ることができます。どこにも出かけなくて問題ありません。極端に言えば、「家から一歩も出ずに用が足せてしまう」生活スタイルを選択することができます。
デジタルチルドレンはネットの利便性と合理性を追求した結果、「時間」と「空間」を超越してしまうのです。
24時間いつでも、世界中のどこに居ようと、ネット上であたかも目の前にいるがごとく他者とつながることができるのです。

デジタルという世界!

デジタル化は、年齢や権威という概念を失くし、情報や知識の価値を希薄化し、時間と空間まで超越してしまう世界を創り出します。
それは、簡単な言葉で定義すると「世界のフラット化」ということになります。
誰もが、年齢、国籍、人種などの属性に関係なく、自由にそして簡単に世界に発信することができる世界です。
でも、そこには、丸裸になったむき身の人間性のみが存在することになるのです。



デジタル世界の別側面!〜過去はデジタルでアーカイブされる〜


デジタル化は世界をフラット化させると同時に「言葉」と「映像」をネット上に記録・保管します。携帯やパソコンで送ったメールや添付資料はもとより映像も、ネット上を通過した瞬間にすべてデジタル情報として記録されます。
誰も見ていないから、あるいは、誰にも分からないからといって、ネット上や携帯などで他人のことを誹謗中傷すると、それは永遠にアーカイブ(記録)されてしまうのです。
デジタルな時代こそ、その時々における言葉と行動に品性と高潔さを求めなくてはなりません。

ちょっと想像してみてください。
20XX年、あなたの名前をネットで入力すると、過去にあなたが書いた文章やあなたの写った映像の一覧が画面一杯に表示されます。隠しておきたい、あるいは、抹消して欲しいと思っていた情報も白日の目にさらされることになるのです。あなたは過去の自分の言葉や行動に最後まで責任を取らなくてはならないのです。
あなたの子・孫・ひ孫世代が「私の祖先はどんな人だったのかなぁ」とあなたの名前を検索するかもしれません。そんな時、できれば「私の先祖は品格があったのだなぁ」と誇りを持ってもらいたいものです。