そもそものオーダーは「マネージャー達の人間の器が大きくなるような研修」という壮大なもので、大した器ではない私としてはとても難しいテーマだったのですが、お話しをうかがううちに「とにかくいろいろな事に接し、いろいろな事に興味を持ち、いろいろな事を知っていけるような場を作り、その中で人間的な幅が広がってくれれば・・・」とのことで、それならばという結論として、こちらから様々な切り口で様々なお題を用意して、それらに対して個人やグループでのワーク、講義の聴講、ディスカッションといった様々な形で取り組んでもらい、その後の行動につながるように仕向ける研修を月一回ペースで行う、という事になりました。
ちょうど少し前にベストセラーになった「夢をかなえるゾウ」(水野敬也著・飛鳥新社)の本の内容のようなイメージです。
毎回のテーマや進め方を考え出すのはなかなか大変なのですが、大切な事柄であっても日常業務の中では考える機会がないというテーマは意外に多く、受講者の方々にとっての本音では面白かった、つまらなかったなどはいろいろあるのだと思いますが、研修後の概ねの反応はとりあえず良いようです。
部下に対してこんな事をしてみたなど、徐々に行動としても現れているとの事なので、ちょっとしたきっかけになる刺激を与えるだけで、結構効果はあるものだと我ながら感心している所です。(もちろん受講者の方々の元々の意識が高かったということは確実にありますが。)
こんな研修はほんの一例で、どんな会社でも同じ事をすれば良い訳ではありませんが、実は多くの人は本当にいろいろな事を真面目に考えていて、最後に行動に移すきっかけが見つけられないだけ、ということが案外多いのではないかと思います。
何かのきっかけを与えるということは、とても重要なことではないかと感じています。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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