- 宮本 ゆかり
- マイウェイネットワーク
- ビジネススキル講師
対象:ビジネススキル
彼は40代で、いくつもの会社を経営し成功させている社長です。
お会いしたのはプライベートな時間だったので、彼はお子さん連れ(8歳の女の子)で現れました。
場所は私が住むマンション(上海)の公共施設のロビー。
私達がお話している間、彼の娘さんはお菓子を取り出し、飴やチョコレートの包み紙を剥いて、中身をパクパクとおいしそうに食べていました。
中国人は、公園でも列車の中でも公共施設のロビーでも、どこでもよく食べるので、ありがちなシーンです。
そして、一般的な中国人は、食べた後の残骸は、その場に置きっぱなしにします。
マクドナルドやケンタッキーなどのファーストフードの店でも、日本人のように食べ終わった後のトレイを返却台に戻すことはせず、そのまま立ち去ります。
片付けるのは、店の服務員がやる仕事だと思っているのです。
(私自身は、日本の習慣で、自分が食べた後のものは片付けますが・・・)
さて、話がひととおり終わって、別れ際のこと、彼の娘さんがこう言いました。
娘 「パパ、このゴミはどうしたらいい?」
社長 「ゴミ箱がないか、その辺を探してごらん。見つけたら、自分で捨てるんだよ」
これを聞いて感心してしまいました。
こんな会話、中国に来てから初めて聞いたのです。
大多数の中国人は、ゴミはそのままテーブルの上に置きっぱなしにします。
しかし、やはり“成功者”というか人徳者というのは、どんな国であっても、ちゃんとマナーを心得、お金はあっても、子どもの躾を厳しくしているものだということを再認識しました。
日本では当たり前のシーンかもしれませんが、中国では、こういう行為にホッとし、感動させられるのです。