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アスベストとは…？
アスベストは石綿とも呼ばれます。
石綿という名前からも分かるように、綿のように柔らかな繊維なのですが、鉱物の一種で、火にも燃えません。アスベストという言葉は「消す事ができない」あるいは「永遠不滅の」という意味のギリシャ語に由来しています。
１ 天然の贈り物と言われてたなんて・・・
アスベストは非常に細い繊維で、１本の太さは髪の毛の5000分の1くらいです。
熱や薬品に強く、磨耗に耐え「ピアノ線よりも強い」と言われるほど切れにくく紡いで織ることもでき、しかも安いという夢のような物質です。
ですから、一時は「奇跡の鉱物」とか「天然の贈り物」と呼ばれておりました。
当然、様々な用途に使われ、身の回りにもあちこちにアスベスト製品があるはずです。
しかし、多くの方がご存知のように、アスベストの繊維を肺に吸い込むと、20年から50年後にがんになる恐れがあることが発見されました。
アスベストが「静かな時限爆弾」と呼ばれる所以です。
２ よりによって一番使われていたのは！
アスベストは6種類あると言われていますが大きく分けて、蛇紋石系アスベストと角閃石系アスベストの二系統があります。
蛇紋石系アスベストは、これまで一番多く使われてきた、白石綿です。
角閃石系アスベストは残りの5種類が含まれますが、中でも青石綿と茶石綿が工業的に多く使われてきました。蛇紋石系よりも角閃石系の方が、発がん性が強いと言われています。
３ とっくに使用禁止に
すでにヨーロッパ8カ国では使用が禁止され、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリアなどでは使用料が激減しています。
日本では1995年4月から、青石綿と茶石綿の使用は禁止されました。
しかし、白石綿は未だに大量に使われています。地下に眠っていたアスベストを掘り出し、世界中で使ってきたために、アメリカやヨーロッパ諸国ではすでに甚大な被害者が出ています。遅れて使い始めた日本でも、いまや「静かな時限爆弾」の爆発予定時刻が刻一刻と近づいているのです。
アスベストの問題に限らず、様々な人命に関わる問題が山積しております。
まずは私たちがしっかりと関心を持つことが、こういった問題を解決してゆく第一歩になるのではないでしょうか。
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ファイナンシャルプランナー 森 和彦
