日本建築家協会、JIA新人賞の公開プレゼンテーション - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

須永豪・サバイバルデザイン 
長野県
建築家
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日本建築家協会、JIA新人賞の公開プレゼンテーション

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建築的 杉シェルター
京都にて、日本建築家協会のJIA新人賞の公開プレゼンテーションを10月1日にしてきました。今回はエントリー60作品の中から15作品が選出され公開プレゼンテーションの後、最終の現地審査となるのは5作品。審査員は富永譲さん、北山恒さん、八木佐千子さんでした。
 結果からいいますと5作品には残ることはできなかったんですが、でもそんなことはまぁどうでもいいかと思えるほど、実に有意義な時間をいただけました。建築のプレゼンはふつう「ここの周辺環境は○○××で、敷地が○○××なので建物は○○××に配置することにし、内部の空間は○○で××になっていて、構造形式は○○××で、素材は○○××です・・・」とやるけっこう地味なものなのですが、それはここでのスナガの役割では無かろうという気がしたので、『ワタシはこう思うのでありますっ!』を制限時間いっぱいまで(いや2割ほどオーバーしてたな)やってきました。「建築家は世の中の、みんなの役に立っているのか。もしもいま、UFOに乗った宇宙人がおおぜい襲来してきて・・・」ではじまり「・・・それがいまの僕の夢です」で終わる、僕の、建築家としての所信表明でした。
 その結果、会場の皆さんからの拍手を私だけ2度いただきまして、(ハナシ聞いてつい手を叩いちゃったという感じで、それが本当にありがたかったです)また審査会のあとも声を掛けにきてくださる方々があり、皆さんの心へ伝えることがちゃんとできたようで、成功だったと思います。でも原稿を持つ左手は、誰の目にもわかるくらいブルブル震えていたんです、コメディアンみたいに。度胸があるのか無いのか分からないです、我ながら。

 翌日は、心地よい疲れと脱力感の中、南禅寺の金地院にだけ立ち寄ってきました。京都に来たらココだけ寄れれば充分と思う、小堀遠州による、人の思念の崇高さに心洗われる庭と、宇宙の神秘を感じずにいられない茶室があります。小雨に濡れ細道をひとり巡りながら、前回この石を踏んでからもう10年が経っていたことに気がついました。あのときはまだ24才でした。何者でもない若者が、なにかしらの自分の道に気付き、歩きはじめ、それが少し認められ。この10年というのは振り返ると、いつの間にか、あっという間でした。でも、こうしてひとり枯山水の庭を裸の心で歩いていると、10年前と同じように風景に感動する、なにも変わっていないナイーブ(幼稚)な自分であることにも気が付きます。10年前よりオリコウになってもいませんし、10年前より強くなった感じもしません。やることをやってきた、その過去だけが確かに存在する。次に京都に来るのはいつでしょう。この小道をまたひとりで歩きながら、なにを思うのでしょう。
 さて、ここからまた新しい10年の始まりです。建築の活動を通じて、この世に何を残せるか、いつも考えています。そして悔い無き人生にしたいと思います。皆様これからもどうぞよろしく願いします。

原典
http://www.sunaga.org/daily/daily.htm#091002

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(長野県 / 建築家)
須永豪・サバイバルデザイン 

人間らしい「サバイバル」ってなんだろう?

安心して寄り掛かれるおおきな木のような存在感と、ジャングルジムのような自由さと、楽器のような豊かな響きがある空間。そういうものを、木でつくりたい。

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京都でハナシを(2009/09/28 13:09)